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2006年 10月 10日
魍魎の匣 【印象度:97】
e0020682_20583579.jpg「魍魎の匣(もうりょうのはこ)」京極夏彦 1995.1 を読み終えた。

また、読書感想文などを少々。ネタバレを避けたのでかなり抽象的かも。

まず、本作は前作と比べてかなりぶ厚い。4cm近くある。
その分、場面数、登場人物数も多く、複雑に伏線が張り巡らされているのを感じとることができ、
途中だれることなく一気に読むことができた。
読者は、場面が切り替わるたびに異なる人物の視点を借り
(その人物の脳や心というフィルターを通して)事件の一部分を見ることとなる。
読者は、客観的に俯瞰しているわけではないものの、それら断片的な情報が積み重なり、
状況把握のための材料を作中登場人物の誰よりも多く持つことになる。
にもかかわらず事件核心への到達はままならず、京極堂に勝つことができない。



また、読者は、視点を借りた人物自身の内側の世界を見ることとなる。
特に前作では描かれていなかった刑事木場の内側が念入りに描かれており、
作品に深みを与えている。

冒頭で、柚木加菜子を、穢れなく、気高く、幻想的に美しく描ききっている
(クラスメートの頼子の目を通してではあるが)。これがとても効いている。
これにより読者は加菜子を傷付けたり、汚してはならない存在として感じることとなる。
しかし、そのような加菜子だからこそ事件は起きてしまったともいえる。

前作と共通のテーマを考えるに、ひとつは、この世に不思議なことなど何ひとつないという世界観。
そしてもうひとつは、此岸から彼岸に逝ってしまうのは、本当にちょっとしたきっかけであって、
日常と非日常、正気と狂気に境界はなく、非日常もまた日常の一部であるという世界観であろうか。

とか考えてる内に、早くも3作目「狂骨の夢」が読みたくなってきた。
感想文を書き上げるまで次を読むのは我慢してたのだけど、何とか書き上げたのでやっと読めるぞ~!

魍魎の匣 (講談社ノベルス)
by camuson | 2006-10-10 23:03 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
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