私が住んでいるアパートは、階段室タイプの3階建て(1フロア2住戸×3フロア=計6住戸)で、
私の部屋は最上階なので、普段部屋を出入りするときに人に出会うことはほとんどないです。
まあ、プライバシーが確保されているところは、気に入っています。
その一方で、階段室は、人一人が通れる程度の幅しかなく、上部に小さな開口がある程度で、
その途中で人に会おうものなら、まずは、恐怖を感じるほどの閉鎖空間でもあります。
ある日の夜、部屋に戻ろうと階段室を上っていくと、2階と3階の間の階段に見慣れぬ影に出くわしました。
私は非常に驚き、身じろぎしました。
相手はそれ以上に驚いたようで、瞬発的に逃げるように3階に駆け上り、
ドアをよじ登ろうと、爪をシャカシャカと鳴らし手足をばたつかせたと思ったら、
次の瞬間、ドアとドアの間にある壁をよじ登り、
階段室のどんづまりの柵の上にしゃがみ込み、
こちらをにらみ返す体勢です。