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2010年 06月 30日
デビルマン 【印象度:88】
1972~1973年の漫画作品。ほぼ同時期に製作されたテレビアニメ版と
部分的に設定を共有しているものの、全くの別作品。

今更ながら、新装版全4巻を購入し読了しました。

昔、子供の頃、テレビアニメ版を見たことはありますが、
オープニング・エンディング以外はほとんど記憶に残っていないという状況です。
漫画版の評価が非常に高いことから、読んでみることとしました。
以下、感想です。


これは、永井豪渾身の傑作。
日本におけるダークファンタジー漫画の原点
と言ってもいいかも知れませんね。

西洋の神話や宗教から題材を得ながら、
独自のアレンジで新境地を開いています。
エヴァンゲリオンや女神転生シリーズなども、
本作品の系列になるでしょうか。

この新装版では、冒頭から、人の目には見えないデーモンが蠢く世界を、
絵画と見紛う美麗さで描写しきっていることに、まず、驚かされます。
しかし、次の章からは、マンガチックな永井絵に戻り、
冒頭部分が後から書き足したものであることに気付かされます。

加筆した部分が結構あって、絵のタッチが全く違うので、すぐわかり、
違和感も大きいのですが、
それだけ、作者も本作品に並々ならぬ思い入れがあると言うことなのでしょう。

どちらかというと、後から書き足した部分よりも、
昔の絵柄の方が、勢いがあって、
作者が作品に魂をぶつけてきているのが、ストレートに伝わってきます。

終盤の畳みかけるような怒濤の展開、驚きの連続には圧倒されっぱなしです。
圧倒されすぎて、消化不良のまま、上滑りを感じてしまうところも、
無きににしろあらずです。
時空をも超越した壮大な物語だけに、もうちょっと、じっくりと味わいたかった
と思ってしまうのは贅沢な話でしょうか。

ネットで調べると加筆を加えていない完全復刻版(絶版)の方が、
評価が高いようなので、
そちらを中古で購入するというのも手かも知れませんね。

新装版 デビルマン(1) (講談社漫画文庫 な 2-37)
by camuson | 2010-06-30 21:45 | 漫画 | Trackback | Comments(0)
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