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2010年 10月 03日
転校生 【印象度:55】
1982年の日本映画。
大林宣彦監督の尾道三部作の一作目。
早稲田松竹で見ました。本作は初見です。

石段を一緒に転がり落ちたのがきっかけで、
中学生男女の心と体がお互いに入れ替わってしまう、
ドタバタ青春ドラマです。
中身が入れ替わる男女の役を、
尾美としのりと小林聡美が演じています。

二人とも当時は17才くらいですが、
尾美としのりはあどけなさが残っていて可愛いですね。
一方、小林聡美は今の方が可愛いくらいです。
当時は日に焼けていて、松崎しげるみたいな顔をしています。
お世辞にも可愛いとは言えません。

当時は男女が入れ替わるというアイディアは、
奇抜で、破廉恥で、新規性があったのでしょうが、
今からすると、アイディア一本勝負でひねりがなく、
話の展開も想像の範囲内で意外性がないのですよね。

入れ替わった後の演技をわかりやすく、かつ、演じやすくするために、
作者の世代が考えるところのステレオタイプな男子像、女子像を演じさせ、
また、作者自身のノスタルジーも反映させたのでしょう。
セリフ回しも古臭く、不自然な印象を持ちました。
入れ替わる前はそうでもなかったので、違和感が大きくなりました。
二人の両親役の佐藤允、樹木希林、宍戸錠、入江若葉らが、
貫禄の演技を魅せる中で、不自然さが目立ちました。

こういう細かいところに気持ちが行ってしまうのも、
作品の肝の部分を面白いと思えなかったためでしょう。
その後のこの分野の発展故に、
アイディア自体に新味がなくなったこともありますが、
定型的な笑いがメインで、不意打ちがなく一本調子で、
リズムも良くない気がしました。

でも、劇場では、思った以上に、笑い声が聞こえたので、
いい意味でのマンネリに対する需要があるのかも知れませんし、
一回りして新鮮味があるのかも知れませんね。

あと、月並みではありますが、
本作品を見て、尾道に一度は行ってみたいと思ってしまいました。
作者の尾道に対する愛が伝わってきます。
それを表現し得る技量は、なかなかのものです。

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by camuson | 2010-10-03 19:32 | 映画 | Trackback | Comments(0)
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