書籍
1928年発表の短辺作品。角川文庫版から。
20頁弱の小作品。
夢野久作の作品は随分昔に書かれているのに、
今風な表現でとても読みやすいんですよね。
文語の書簡等を除けば。
瓶詰にされて海に流された手紙、
いわゆるボトルメール3本からなります。
無人島で10年以上救出を待つ兄妹が差出人なのですが、
各々の内容に矛盾する部分もあり、様々な解釈の余地があり得そうです。
とは言え、明解な解答はないのだろうし、
あまり深く考えず、偽書であるという結論にしておくのが、
最も簡単で、リアリティがありそうです。
瓶詰の地獄 (角川文庫)