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2013年 04月 11日
神曲 地獄篇 【印象度:85】
1308年発表の叙情詩。河出文庫版の平川祐弘訳を読みました。

2010年3月に購入していたのですが、
3年ばかり寝かせてしまいました。

約500ページと結構なボリュームがあり、
古典なので、読むのに気合いが要りそうで、
なんとなく放置していましたが、いざ、読み始めると早かったです。

面白いです。
作者は作中で歴史上の悪人達を地獄に落とし、読者の溜飲を下げつつ、
それに混ぜるようにさりげなく、自分の政敵なども地獄に落とし、
自分が主人公になって、神に選ばれた特権的立場で地獄巡りをして、
「ねぇ、今どんな気持ち? ねぇ、どんな気持ち?」
と聞いてまわるという、趣味のいい作品です。

作中ではウェルギリウス(古代ローマの詩人)の霊が、
ダンテに対して手取り足取り地獄の案内してくれるのですが、
本翻訳では、各歌篇ごとに冒頭で概要が示され、
末尾で詳細な解説が入るという念の入りようで、
読者からすると、訳者がまるでウェルギリウスのようです。

地獄の物理的構造が面白いです。
地獄は地面から掘り下げられた
巨大なすり鉢状になっているのですが、
すり鉢のような滑らかな斜面ではなく、
平場と絶壁からなる10階層の階段状になっていて、
罪深いものほど、下層の内側に落とされるという仕組みです。

分かれた10階層の地獄は、人々を責め苛む地獄として、
それぞれ意匠が凝らされています。
昔、ビートたけしのネタにウンコ地獄というのがありましたが、
そのオリジナルは本作のようです。
本作がいかに後世の地獄観に影響を与えたかが、
こんなところにも伺えます。
ただし、休み時間はなく、たばこも吸えませんが。

突出して屈辱的な恥辱を与えられているのは、
イスラム教開祖のマホメットです。
昔、「口裂け女」という都市伝説があり、
そのオプションで「股裂け男」というのがいたのを思い出しました。
それのオリジナルと言えますかね。
「股裂け男」の具体的ビジュアルを
あまり想像したことはなかったのですが、
あぁ、こういうことなんだなぁ、と感じ入りました。

胴体が股間から喉元近くまで裂かれて、
腸をぶら下げ、汚物をまき散らして歩く様が、
鮮烈に、生き生きと、ヴィヴィッドに脳裡に刻まれます。

けしからん奴ですねダンテは。
ムスリムの皆様、悪いのはすべてこいつです。
やっちゃってください。

読者は関係ないですよ?

うん、ダンテはチャレンジャー。


神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1)
by camuson | 2013-04-11 19:42 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
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