映画
1958年の日本映画。1983年の今村版ではなく木下版です。
ちょうど1年前に購入したBlu-rayの封を開けて見ました。
大自然の中に書き割りやスクリーンやライティングを持ち込んで
撮影しているのかと思いきや、
後にオールセットと聞いてびっくりしました。
言われなければジオラマとは思えないほどリアルなのですが、
そうと知らされた上で見ると、撮影に都合が良いように計算し尽くされ、
つくり込まれていることに気付きます。
舞台芸術としてはすばらしいし、いいもの見せてもらったとも思うのですが、
姥捨て山伝説を描くのにこの手法が果たして正解だったのかは、
正直よくわからないです。
今村版と比較してみたいところです。
婆さんと息子、脇役たちの演技も総じて悪くないのですが、
婆さんの孫息子の若造を演じてる役者の演技が、
どうもわざとらしく周囲から浮いてるなと思いました。
浅はかで血の気の多い若造役なのでわからんでもないのですが。
後で調べてみたら当時18歳の今の猿翁でした。
ま、歌舞伎とは勝手が違うから。若いし。
木下惠介生誕100年 「楢山節考」 [Blu-ray]