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2014年 08月 22日
りら荘事件 【印象度:85】
1956年9月~1957年12月にかけて『探偵実話』に連載された推理小説。
講談社文庫電子書籍版を読みました。


横溝正史の作品を読んだときにも感じたのですが、
作品途中でしばしば、「後にあんな事になるとは知るよしもなかった」的な
作者によるナレーションが入り、
現在進行形の作品世界への没入が阻害されて、興ざめしてしまうところがあるのですが、
この一因に、書き下ろしではなく雑誌連載作品だったからというのがあることに、
このたび初めて気付いた次第です。

漫画雑誌によくある枠外に書かれる、読者の次号への興味を引きつける煽りの予告を、
作者自らが地の文に入れ込んでしまう現象と考えることができます。
売れてなんぼの世界なので致し方なく、
当時の推理小説の認知度・定着度や、雑誌の読者層なども
作品の表現に影響を及ぼしていると考えられます。

上記のように雑誌連載作品故の悪弊もありますが、良いところもあります。
中だるみすることなく、順次テンポよく7人もの人間が死んでしまうことです。
次の展開が楽しみ過ぎて、推理の糸口が示唆されているのですが、
推理することなどどうでもよくなり、ページをめくる手が加速し一気読みしてしまいました。

パズラーとしての出来は良いので、
連載作品のように、読者に強制的に考える時間が与えられない以上、
作者からの挑戦状を挟んだ方が良かったかも知れませんね。

芸術大学の大学生男女7人のドタバタ喜劇と、
殺人悲劇を融合させたセンスがすごく好きです。
尻リリスにチンチクリンのプンプクリンと言われて激高する安孫子宏、好きです。


終盤にちょろっと出てきて事件を解決した、
素人探偵の星影竜三が以降シリーズ化しているようですが・・・

個人的には中盤に登場する探偵二条義房の方が、
おフランス語を使いまくり、イヤミなキャラが立っていて面白いと思います。
そのキャラに反して、
ヒントを暗示しつつ風のように颯爽と通り過ぎていくところなど大好きです。
彼を常に同じような探偵役にしてシリーズ化すれば良かったのにと、
割と本気で思っています(笑)


(自分用メモ)
予告ナレーションにより殺されると思っていた人が最後まで殺されなかったので、
どうしたものかと読み直してみたら、誤読していた。
“彼女”が殺されると予告されるが、話題の女性は2人いるにもかかわらず、
また犯人を確信していないにもかかわらず、なぜか一方に決めつけて読んでいた。
今後このような誤読がないように注意したい。
後から考えると作者によるジャブ的なミスディレクションなのだが、
作者の意図と違った読み方をしてしまったようだ。


りら荘事件 (講談社文庫)
by camuson | 2014-08-22 22:04 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
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