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2016年 01月 14日
新・観光立国論―イギリス人アナリストが提言する21世紀の「所得倍増計画」 【印象度:75】
2015年発表。電子書籍版を読みました。

移民問題についての入門本を探してamazonで検索をしたら、
この本が出てきて、とても高評価だったのでポチりました。

我が国は少子高齢化が進み、とかく移民の受け入れなどが取りざたされていますが・・・

国外からの観光客を、生活者と比較すれば、
宿泊費、食費、買い物、レジャー等にやたらと金を落としてくれる上に、
老後の面倒を見る必要がない、すこぶる良質な移民「短期移民」と位置づけられるとし、

いかに日本が「短期移民」受け入れを疎かにしてきたか、
逆に言えば、いかにそのポテンシャルが高いかを、
統計データ等を駆使して説明するとともに、
欧米標準の視点から観光産業の拡大のための戦略を指南するものです。


理路整然としていて、読みやすく、わかりやすいです。
一気に最後まで読んでしまいました。


特に、興味深かったのは、流行語の「おもてなし」と言う言葉についての作者の見解。
あたかも日本だけの美徳のように独り歩きし、日本的価値観の押し付けになっていること、
典型的な精神論で、現状分析や成長戦略の構築を妨げかねないこと、
そもそも金を取らないサービスは産業の成長に寄与しないこと、などなど
言われてみるとその通りで、
潜在的な違和感の正体が明確になり、すっきりした気分になりました。

また、旅行者の多様なニーズに応えられていないのは指摘の通りで、
考えるに、男性の勤め人は、家族サービスでしか旅行をしないような時代が続き、
観光産業のターゲットが暇のある子供や女性に集中したツケだと思います。
子供や女性をターゲットとする供給側の論理に、
大の男が擦り寄ってしまう日本の特殊事情は外国人には理解が困難でしょうね。


その一方で、それはどうなの?と感じる部分もありました。

ここ最近の観光客の増加は、一にも二にも円安の影響であることを考えれば、
これまで日本の海外向け観光産業が発達しなかった理由は、
円高の影響が大きいはずなのに、そこに触れなかったり。
(日本の輸出産業(結果的に観光産業も含む)の競争力を削ぐことをターゲットとした円高
だったわけで、おまえが言うかと思ってしまいます。)

また、日本の観光の取組みが世界標準から立ち後れていることが、
いろいろと指摘されるわけですが、
欧米型の観光がそのまま世界標準となっているわけで、
日本がすべて世界標準にならう必要もなかろうと思いました。
日本国内の観光地はこれまで内需が主流だったわけで、
内需の多寡を無視して、欧米観光客向けに開発が進んだプーケットなどと比較しても
なんだかなぁと。



元日の朝まで生テレビで、猪瀬直樹が、引用元を明らかにすることなく、
「短期移民」の概念、この本の主旨をそのまま主張してました。
知事なんかをやると、ブレインの意見を自分の意見として発言することに
慣れてしまうのでしょうかね。

デービッド・アトキンソン 新・観光立国論―イギリス人アナリストが提言する21世紀の「所得倍増計画」
by camuson | 2016-01-14 23:01 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
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