漫画
『ヤングマガジン海賊版』1989年5月号初出。
押井守の劇場アニメ版(映画版)「
GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」
および続編の「
イノセンス」は視聴済みです。
映像作品に触発されて、10年くらい前に購入したように思います。
(記録が残ってないので不明)
これまで、読み始めてみるものの、読みづらくて放置。
を何度も繰り返してきました。
基本的に絵は上手く、
メカニックのデッサンなどは確かなものなのですが、
絵がゴチャゴチャしてるのと、話がゴチャゴチャしているのとで、
なんかとてもわかりづらいのですよね。
(カラーページの色使いのセンスは良く、モノクロページよりわかりやすい)
なんか二次元作品としての視認性を考えていないというか、
欄外のゴチャゴチャを含めて、
リーダビリティーとは対極に位置する作品なのかなと。
リアルな表現を目指しているのかと思えば、
キャラクターを場面によってデフォルメするなど、
シリアスな世界観が崩れてるところもあり、
かなりアンバランスな感じがします。
人形遣いと素子との接触、交信の描写は、
本来可視化できないものの可視化という挑戦的な試みであり、
独創的なイメージが次々と溢れ出てくるようで、凄味を感じさせます。
これを堪能できただけで、この作品には価値があると思えます。
原作漫画が先にあっての映像作品群であることは確かなのですが、
映画版「
GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」は、
そういった原作の色々とゴチャゴチャな部分が、シンプルに整理されていて、
アプローチとしては、一つの正解だと思いました。
原作を先に読んでいれば、また感想は違ったのかも知れないとも言えるのですが、
気に入っている映像作品のオリジナルを読むというモチベーションがあるにもかかわらず、
読むのに何度も挫折したくらいなので、
その仮定は自分にとってはあり得ないのかなと。
攻殻機動隊 (1) KCデラックス