ネットでパイオニアのKUROシリーズの評判を知って、量販店で実物を見て、他社製品とのあまりの画質の違いに驚いて、ついついポチッと買ってしまったわけですが、物(KURO PDP-5010HD)が届いてから、はや2週間が過ぎてしまいました。
おもにPS3でゲームやDVD、Blu-ray Disc(以下BD)の映像作品の鑑賞を楽しんでいます。
昨日、分波器(セパレーター)が届いたので、地デジも見てみました。
たまたま報道ステーションの時間帯だったのですが……。古館キャスター(笑)のドーランが非道いことになってますね。思わず、「古館 どうらん」でググってしまったほどです。
それほどKUROの映像は鮮明である、ということを伝えたかったわけですが、全くもってお伝えできた気がしていません。いや、むしろ失敗したというか、敗北感すら感じます(笑)
これからのテレビ番組は、HDTV対応のメークや照明が課題となりそうですね。ちなみにドーラン(dohran)はドイツ語だそうです(豆知識)。
<パイオニアがPDP自社生産から撤退>
(その1)をエントリーした翌朝に、パイオニアのPDP自社生産撤退のニュースを聞いて驚きました。
でも考えてみると、合従連衡や撤退が激しい業界で、シェア1割にも満たないメーカーが、4期連続赤字にもかかわらず、自社工場を抱えて生産してきたことの方が驚くべきことなのですけどね。
薄型テレビの世界は、典型的な設備産業である一方で、技術革新のスピードが速いので、短期間でどれだけのシェアを獲得できるかが勝負の分かれ目になるようで、非常にリスキーで資金力がものを言う世界のようです。半導体と似たような感じで、サムスンとかが強いみたいですね。
当初はパイオニアもシェア首位を狙っていたようですが、体力勝負では勝てず、最後の拠り所となる技術力に賭け品質勝負に持ち込んだものの、やはり、流れには抗えなかったようです。
2007年10月~12月期の世界市場におけるパイオニア製PDPの出荷枚数シェアは3.2%、売上高シェアは6.3%。これから計算すると、パイオニアの製品価格は他社製品平均の2.03倍。
実勢価格でも他社の上位機種の2倍弱と行ったところ。この価格だと、マジョリティに支持されなくても不思議ではないわけです。残念ではありますが、いずれはこうなる運命だったということでしょうか。
50インチ以上の市場に限れば、有機ELが製品化されるまで、少なくとも2~3年はかかりそうな勢いですし、当分は液晶に削られながらもPDPが需要を担っていくことになると思います。はたして、今後、KUROシリーズの画質を越えるPDP製品が出てくるのか?それとも、ニッチ層はしばし市場から切り捨てられるのか?ちょっと興味があるところです。
コンテンツがますます多様化していく一方で、それを享受するためのデバイスやプラットフォームが一極化に向かってしまうというのも、対照的で興味深いですね。インターネットの普及等により流通コストが低減し、規模の経済が取り払われつつある側面と、グローバル化によって、ますます規模の経済に拍車がかかる側面があって、産業による両者のバランスの違いが鮮明になってきたということなのでしょうか?技術進歩(革新)のスピードや必要となる先行投資の量なども関係してるように思えます。
ちょっと話が拡散してしまいました。
製品自体の感想などは、また次の機会に。
関連記事サイト:
http://diamond.jp/series/closeup/03_15_001/