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カテゴリ:映画( 348 )
2016年 05月 30日
マッドマックス 怒りのデス・ロード 【印象度:90】
2015年のオーストラリア/アメリカ映画。レンタルDVD。

各方面でとても評価が高かったので見ることにしました。
このシリーズは初めてです。


砂漠化が進み、水や資源が枯渇し、近代国家はなくなり、暴力が支配する近未来。

すぐに「北斗の拳」を思い浮かべますが、調べるに、
「北斗の拳」の方が初期の「マッドマックス」から、大きな影響を受けたとのことです。

全面的に砂漠が舞台なので、ISISを連想させなくもありません。
時宜を得ていると言えなくもありません。

そんな何でもありの世界ですから、当然、悪い奴が暴力で支配をしていて、
女性を手籠めにしていたりするわけで、
女隊長がこれに反旗を翻し、女性を解放しようとし、
主人公マックスもこれに加わるというような話です。


何もかもが過剰でスピード感も半端ないので、
2時間とそれほど長くないのですが、爽快に疲れます。


バカっぽいアイデアを、とことん突き詰めて磨きをかけると、
驚きと笑いに混じり、妙な説得力が生まれます。
なかなか、この領域までは届かないものです。

太鼓にエレキギター。棒高跳び。笑えます。


マッドマックス 怒りのデス・ロード [DVD]
by camuson | 2016-05-30 21:07 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2016年 05月 23日
春にして君を想う 【印象度:70】
1991年のアイスランド映画。レンタルDVD。

大きく3つのパートにわかれています。

(1)田舎住まいの独り身の爺さんが、娘家族の住む都会のマンションに出てきて暮らす。
(2)マンションでは家族に疎んじられ、老人ホームに移り暮らす。
(3)老人ホームでたまたま出会った幼馴染みと故郷の廃村に向けて逃避行する。


(1)では、「東京物語」のような、田舎から出てきた老人が、
子供家族に疎んじられる内容かなと思ったのですが、

(2)で、いきなり老人ホームに場所が移り、
今度は、老人ホームでの様々な問題を扱った内容かなと思ったのですが、

(3)で、ほどなく、幼馴染みの婆さんと一緒に車を盗んで、
故郷への逃避行に出発しロードムービーになるといった具合です。

季節は春なのか夏なのか(邦題からすれば春なのでしょう)、
雪や氷には覆われていないものの、
樹木が育つ環境にはないようで、大地は草に覆われています。
その草も、葉緑素が薄く、光が透過しやすいためか、
蛍光ペンのように鮮やかな色をしていて、どこか寒々しい。
海は荒く波しぶきを立て、大地に靄をもたらしていて、
どこかシットリ、ヒンヤリ感があるとういう、独特の自然風土が面白いです。

テーマを絞って、深掘りすることはないのですが、だからといって軽薄になることはなく、
アイスランドの厳しい自然、辺境、最果ての土地が持つ寂寥感と相まって、
渋くて深い味わいが得られているのですよね。


春にして君を想う [DVD]
by camuson | 2016-05-23 22:18 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2016年 05月 20日
牢獄処刑人 【印象度:89】
2013年のフィリピン映画。レンタルDVD。

原題は「On the Job」とシンプル。邦題はちょっとゴテゴテですね。

実話に基づくクライムサスペンス。
裏組織が囚人をヒットマンとして雇うといった話。
当たり前のように警察は腐敗していて、管理は杜撰なので、
裏から手を回せば囚人を一時的にシャバに出すことなど造作もなく、
暗殺をさせてから再び刑務所に戻すと、
捜査対象にならずに疑われないという寸法です。

組織からすれば、バレづらいとことよりも、
囚人という不自由な立場であるがゆえ、従順に仕事を執行し、
かつ、いざとなったら処分も簡単というのがメリットと思われ、
十分リアリティが感じられます。

これまでヒットマンとして仕事をこなしてきた初老の男は、釈放が近付き、
後継となる若い囚人とタッグを組んで、それこそOn the JOB トレーニングで、
仕事を伝授していきます。

一方、暗殺の捜査を行う警察側は、
長年昇進できない冴えないベテラン警官と若手イケメンエリート刑事のコンビ。
最初は敵対していたものの、協力して捜査を進めることになります。


暗殺者の老若コンビと警察の老若コンビが、それぞれに仕事を進め、
終盤に交錯して、山場を迎えるという展開です。


まず、脚本がすばらしい。無駄がなくスピード感に溢れているけれど、
各々の仕事だけでなく、私生活(特に家族との関係)もきちんと描いていて、
キャラクターに深み、複雑性が与えられています。

映像もなかなかのもので、
刑務所の中であったり、貧民街であったり、綺麗な素材ではないですが、
けっしてチープになることはなく、リアルな世界として迫ってきます。

同監督の過去作品「スパイダー・ボーイ ゴキブリンの逆襲(原題Gagamboy)」
においても、ギャグヒーローものの割には、
意外と絵作りにこだわりがあるなと思ってみていたのですが、
本作では才が遺憾なく発揮されていますね。


蛇足
エリート若手刑事役は、ガエル・ガルシア・ベルナル風のイケメン。
主要登場人物のほとんどが白人との混血なのはバランス的には少し残念か。
絵的に映えるので致し方ない面もありますが。

囚人が働いている様子がないと思い、ちょっと調べてみたのですが、
フィリピンには、外界から隔離するだけで、懲役のない刑務所が存在するそうです。
刑務所の中に店があったりするので、
看守に賄賂を送るのが常態化しているようですね。
(参考サイト:懲役のない刑務所 ~フィリピンの日本人死刑囚~


牢獄処刑人 [DVD]
by camuson | 2016-05-20 21:25 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2016年 04月 30日
ブリキの太鼓 【印象度:65】
1979年のドイツ/ユーゴスラビア/ポーランド/フランス映画。レンタルDVD。

公開時は小学生でしたが、情報誌ぴあ の表紙に主人公が描かれていたのが
強く印象に残っています。
原作小説は未読ですが、大学のドイツ語教材で使われていて部分的に読んだ気がします。


3歳で自らの意志で成長するのをやめた男が主人公。
第二次大戦下の自由都市ダンツィヒ(現在ポーランド領)がおもな舞台。

彼の周りの人たちが、彼の奇行に翻弄され、
ナチスの侵攻に翻弄される様子が描かれていきます。

奇人の視点で奇妙な世界観を見せつつ、庶民の生活を見せつつ、
戦争の影響も見せつつという感じですが、

いろいろと欲張りすぎて話が散漫になっている気がします。

主人公の彼は適役ですね。
キモい狂気の幼児を良く演じています。レクター博士を彷彿とさせます。

しかし・・・
肌身離さずブリキの太鼓を叩き、奇声を発してはガラスを割る
キモい狂気の幼児でさえモテモテだというのに、お前らと来たら・・・


ブリキの太鼓 [DVD]
by camuson | 2016-04-30 08:08 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2016年 04月 12日
バス174 【印象度:75】
2002年のブラジル映画。レンタルDVD。

元ストリートチルドレンの黒人青年が、ピストルを片手にバスをハイジャック、
乗客を人質に立てこもった事件を扱ったドキュメンタリーフィルムです。

人の集まるリオの街中で発生し、テレビで生中継され注目を浴びた事件。
バスという前面ガラス張りの密室で起き、
犯行の一部始終が映像として残るレアなケースで、
これに、犯人の知人、人質、警察関係者のインタビューなどを適宜加え、
事件の背景となる、著しい格差社会・差別社会と、
警察の腐敗などを浮かび上がらせる手法です。

それにしても、警察の下手の打ち方が頭抱えるレベル。
ネタバレになりますが、
犯人狙撃のチャンスをことごとくスルーした後に、
無茶して人質に弾を当てたり、
生け捕った犯人を、もみくちゃの中で首締めて殺しちゃったり。

BRICsとか言われていますが、どちらかというと失敗国家ですね。
なるほど、こういう社会なのね、
オリンピック開催してる場合じゃないわと思いました。

あと、これは勝手な連想ですが、
日本のように島国で村社会を引き摺っていると、
一人勝ちしない方がいいという感覚が働くものですが、

大陸、移民国家だと、そういった空気は読まないし、
結果、著しい格差社会が、貧困層だけでなく、
上流層の命をも危険に晒すことになり、自業自得と言えなくもない。
そんな社会を変えようと思っても、
変える力を持つ権力がことごとく腐敗してるという。


あと、向こうのスラムって空から見ると壮観でステキです。
山にへばりついた古代遺跡のよう。
結構頑丈そうなつくりで、色味も統一感があります。
日本だと浮浪者の住処は板きれや段ボールで美観とは無縁ですが。


バス174 スペシャル・エディション [DVD]
by camuson | 2016-04-12 22:38 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2016年 04月 07日
最後の1本~ペニス博物館の珍コレクション 【印象度:85】
2012年のカナダ映画。レンタルDVD。

原題は 「The Final Member」とシンプル。
邦題は“ペニス”が余計ですね。
“珍”と重なって、頭痛が痛い的なことになってます。


アイスランドに動物のチンチンを集める趣味を持ったおじさんがつくった
ペニス博物館があるそうです。
ただ一つの種を除いて、すべてのほ乳類のチンチンを集めたというのです。
―――ホモサピエンス(ヒト)を除いて。

博物館のおじさんは、自分が生きている間に、
最後のワンピース(イチモツ)を手に入れ、
博物館を完成させたいと思い、提供者を募ります。

これに名乗りを上げたのが、母国アイスランドの著名な探検家で、
90歳を超えたお爺さんです。
若い頃には浮き名を流し、200人以上とヤッたと得意顔です。
死後博物館にペニスを提供するという契約を交わします。

ところがどっこい、どこで聞きつけたのか、
海の向こうから、自分のチンチン(エルモと命名)こそが適任だと、
これに待ったをかけるアメリカ人の強者が現れました。

しかも特大サイズです。

ペリー来航です!黒船がやってきました!
(アイスランドは遠いので、もっぱら電話とメールですが)

しかも、死後ではなく、生きている間に切断し、
エルモが展示される晴れ舞台を自分の目で見たいという奇特ぶりです。

陰毛の生える皮膚も含めて切除し、
まさに生きてそこにあるような展示方法、ディスプレー台を考案し、
下に鏡を仕込み裏筋もよく見えるよう思案するなど積極的です。
国の威信をかけて、エルモに星条旗の入れ墨も施しました。

これに対して、博物館のおじさんは、その大きさ・形の価値を認め、
1人に限定する必要もないですから、基本ウェルカムな態勢でしたが、
展示方法などが指定されるようになると、
それは博物館が決めることだと困惑と不快感を示すようになります。

さらに、アメリカさんは、エルモのコスプレ写真を連日大量にメールしてきたりと
攻勢をかけてきます。

―――続きは映画で。


ドキュメンタリーフィルムなのですが、
どこまでが真面目で、どこからがワルノリなのかの境界が曖昧でなかなか面白いです。
主要人物(博物館のおじさんと、提供者2人)は、いたって真面目なのですが。

と言うのも、インタビューなどで競争相手の情報を耳に入れることで、
明らかに競争を煽っているのですよね。
相手が生存中に切断することを教えることが、
おまえも生存中に切断しろという無言の圧力になっていて、
それを聞いたときの元探検家の爺さんの顔が笑えます。

この爺さんは登場人物の中ではノーマルの部類です。
新たなライバルは相当なツワモノで、博物館のおじさんも困り顔。
変態を超えた変態に、変態が困惑し、辟易とするところ、なかなか面白いです。


博物館の設立発案者は奥さんのようです。
奥さん「頼むから集めたチンチンを家に置かずに、博物館でも建ててそこに置いといておくれ!」
切なる望みからの苦肉の提案と思われますが、協力者、発案者みたいな言われようで笑えます。


しかし・・・
別に見たいわけじゃないけど、モザイク邪魔だな。

「べ、別に見たいわけじゃないんだからねっ!か、勘違いしないでよねっ!」


最後の1本 ~ペニス博物館の珍コレクション~ [DVD]


 
by camuson | 2016-04-07 21:22 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2016年 03月 28日
2001年宇宙の旅 【印象度:87】
1968年のイギリス/アメリカ映画。レンタルDVD。

超有名作ながら見てなかったので今さらながら見ました。

大まかに3つのパートに分かれています。
広大な自然の中で、猿がモノリスを見つけて騒いだりするパート。
科学者たちが、近未来的な宇宙船の中で談笑したり、会議したりするパート。
木星探索のミッションを負った宇宙船のパート。

ストーリーに沿って、イベントシーンを切り取るのではなく、
いかにもありそうな何気ないシーンをつなげることで、
退屈ながら、リアルでゆったりとした時の流れの中で、
自然とイベントが進行します。
ストーリー上あまり関係なさそうなシーンの選択が、
空想の近未来世界に奥行きを与えています。

この手法は今見ても斬新ですね。

ただ、単調なところもあるので、途中何度か寝落ちしそうになりました。
深夜、眠くなったら睡眠して、次の日の深夜に途中から・・・
を何回か繰り返しました。

猿は、着ぐるみの中身がいかにも手足の長い白人で、
猿っぽくないですね。
アリクイみたいな不思議動物と共生しているのは面白いと思いました。
あと、豹に襲われるところはオッと思いました。それくらいですか。

木星探査編は、終盤緊張感があって良かったです。
宇宙船の中が赤い光に満ちているという発想が大胆で美しいです。
コンピュータが最後の方で擦り寄ってきてワロタ。最後はワケワカメ。


2001年宇宙の旅 [DVD]

 
by camuson | 2016-03-28 23:43 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2016年 03月 22日
フランケンシュタイン 【印象度:55】
1931年のアメリカ映画。モノクロ。レンタルDVD。

マッドサイエンティストのフランケンシュタイン博士が、
人造人間を作る話です。

このフランケンシュタインという人が、ペラペラに軽薄な奴で、

マッドサイエンティストなら、最後までそれに徹しろと思うのですが、
人造人間に命を吹き込むのに成功した後は、
何故か正気に戻って、新妻との新婚生活を楽しみ始め、
自分がつくった怪物のことを忘れてしまうというノーテンキさ。

その間に人造人間が町に飛び出して、人に危害を与えるという、
もうね。マッドサイエンティストの風下にも置けません。

一方、「せむし」はなかなかに「せむし」らしく役をまっとうしています。

秘密の研究所も立体的なつくりでいい感じです。


P.S.
子供の頃はみんな「フランケン死体」って呼んでたよね。


フランケンシュタイン [DVD]

 
by camuson | 2016-03-22 20:19 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2016年 03月 14日
ルック・オブ・サイレンス 【印象度:88】
2014年のインドネシア、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、
イスラエル、オランダ、ノルウェー、イギリス、アメリカ映画。レンタルDVD。

インドネシアで1960年代に起きた100万人規模の大量虐殺を扱った
「アクト・オブ・キリング」(過去記事参照)の対となる作品。
前作は虐殺加害者を主人公としたのに対して、
本作は、兄を虐殺された40代の男性(2児の父親)を主人公しています。

主人公は虐殺後に生まれたので、虐殺の現場を見ていません。
母親から、兄の虐殺の様子を聞かされて生きてきました。

その主人公が、本作の監督に出会い、その協力の下に、
生業である眼鏡屋として加害者先を訪れ、眼鏡のレンズあわせをしながら、
虐殺についてインタビューする様子を映像に収めたものです。


村の有力者がすべて虐殺加害者で、
家族を虐殺された遺族は、思いを殺してつつましく生きています。

遺族の子供達は、教師から、共産主義者達が如何に極悪であったか、
その子孫がその報いを受けることが当然であることを叩き込まれます。

被害者遺族が加害者の前で虐殺に触れることはタブーで、
命の危険を伴うこととなりますが、
加害者側もタブー視しているかと言えば、そうでもなく、
話を振ると、身振り手振りで虐殺の様子を嬉々として再現します。
前作のオヤジが紳士に思えるほどエグい内容です。

ペニスを切り刻んだだの、腸が飛び出ただの、
乳房を切断すると椰子の実のように孔だらけだっただの、
笑いながら得意げに話します。

武勇伝を語ることで、力を誇示するチンピラの理屈ですね。
前作と比べて、被害者の視点が加わることで、
その歪み具合、ねじれ具合はさらに強調されています。

殺害した被害者の血液を飲むと正気を保てるとまことしやかに広まり、
被害者の喉を掻いて、鮮血を飲むのが流行ったそうですよ。
それでむしろ狂気が保たれたのでしょうね。

主人公による虐殺加害者のインタビューは緊張感みなぎるものですが、
途中で主人公が、兄を虐殺されたと告白すると、
虐殺加害者は判で押したように顔色を変え、
自分は言われたからやっただけだと、責任を回避しようとします。

自分の意思でないのに、自分の武勇伝として語る矛盾に思い至ること無く、
反射的に責任を回避するのがパターン化されていてとても興味深いです。

その後は、自分が攻撃されているという不安感と不快感を本能的に感じるのか、
癇癪を起こしてみたり、スゴんでみたり、
人それぞれの鬼気迫る反応が面白いです。


前作と同様、記録映画をつくる過程をも記録するメタ構造となっていて、
観測行為自体が観測対象に変化を与えることを意図的に狙って、
その変化の現場を映像に納めるという枠組になっているのですが、

前作に比べて、加害者が見ても、
加害者の不格好さがわかるつくりとなっていて、
加害者達の心を逆なでする超問題作だと思います。

これは危険過ぎる。

顔を出して出演している主人公およびその家族が、
虐殺加害者達に殺される危険があるという意味でです。

この勇気のある主人公がいなかったら実現しないし、
彼が、眼鏡屋であったことも、奇跡的な偶然の悪戯と感じますね。


なぜ100万人規模の虐殺が起こったのか?
これはどこでも、現代日本でも起こりえるのか?という疑問が湧きます。
これに答えるには、
誰の意思によってどのように虐殺加害者が扇動されたのか、
治安・教育の状況や、文化的、歴史的背景、人権意識、殺人に対する意識的ハードル、
どのようなコミュニティが形成されていたのか、
逆に何が抑止力になり得るのか、などなど
検証すべきことが多くあると思いますが、
そういう込み入ったことは映画の得意分野では無いと割り切って、
断面的であっても動的で臨場感溢れる現場記録に徹したのが潔いと思いました。


ルック・オブ・サイレンス DVD
by camuson | 2016-03-14 23:19 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2016年 03月 11日
バビロンの陽光 【印象度:70】
2011年公開のイラク映画。レンタルDVD。

フセイン政権崩壊3週間後。
イラク北部のクルド人のお婆さんと孫息子が、
戦地で行方不明となった孫息子の父親(婆さんにとっては息子)を探す旅に出るという話。

北部の乾ききった荒れ地をヒッチハイクしてバグダードまで辿り着き、
そこからバスで、父親が収容されているという南部のナシリア刑務所に辿り着くが、
収容者の中に父親の名前は無く、行方がわからず。

そこからは、どこそこの集団墓地を探せと言われれば、
それ以上の情報がないので従うしなく、集団墓地をハシゴして探し回ることに。
バビロンまで来るも、結局見つからず。
といったような話です。

実際に戦乱による行方不明者が数十万人いて、
似たような境遇の遺族がたくさんいるとのことです。

大きな感動はありませんが、荒涼とした大地と、
そこで暮らす人々の営みが感じられて、
途中であった人たちとの交流も描かれていて、
悲しみだけで終わらず、しみじみとした味わいのある作品です。


イラクには映画産業が無いので、
(監督の話では崩壊したとのことなので元は多少なりともあったのでしょうか?)
役者という職業も無く、演じ手は皆、素人から監督が選んだ人たち。
この人しかいないだろうと思わせる人選と、自然な演技。
見習いたいものです。

映像特典の監督インタビューが興味深かったです。
映画産業が崩壊したイラクでの撮影の苦労は、
我々の想像する以上のものだったことでしょう。


バビロンの陽光 [DVD]
by camuson | 2016-03-11 22:23 | 映画 | Trackback | Comments(0)