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2012年 07月 20日
マイライフ・アズ・ア・ドッグ 【印象度:75】
1985年のスウェーデン映画。レンタルDVDで見ました。
原作は未読です。

小学生くらいの男の子が主人公。
母親が病気なのですが、
やさしいけど病弱という、よくありそうな設定ではなく、
ノイローゼ気味で、
子どもに対して怒りをぶつけることはあっても、
子どもの話を受け止めることは放棄という、
それはそれでありがちな育児疲れですが、
父親が海外のバナナ工場に勤めているらしく、
もし嘘ならもっとマシな嘘をつけと言ったところですが、
長期の父親不在が不幸の原因のようです。

そんな主人公の少年が経験する生活や、
少年の目線から見た人間関係を、ごく自然に描いていく作品です。
明確なストーリーがあるわけではなく、
間を持たせるのが難しいと思うのですが、
ありそうな話を上手く紡いで、上手くつないでいるなと感じました。

スター役者は登場せず、ごく自然です。
主人公もごく自然にブサ・・・そこら辺にいそうなタイプです。
そのわりに、主人公がやたらモテることが解せぬ。それだけが解せぬ。


マイライフ・アズ・ア・ドッグ [DVD]
by camuson | 2012-07-20 18:20 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2012年 07月 19日
ライフ・イズ・ビューティフル 【印象度:60】
1997年のイタリア映画。レンタルDVDで見ました。

舞台は1939年のイタリアから始まります。
前半はコメディータッチで、主人公が奥さんをゲットするまでの話、
後半は一転、主人公夫婦+息子がユダヤ人収容所に収容され、
強制労働させられる話です。
主人公は、一緒に収容された幼い息子が悲しまぬよう、
ここに収容されている皆さん方は、
ポイントを稼ぐゲームに参加していて、
みんな競争しているのだと嘘をつきとおすという内容です。

退屈はしないのですが、
ちょっと不思議なほど、心動かされるものがありませんでした。

虚構の世界であっても、その中でリアリティを構築し、
感動を呼ぶ作品は普通にあると思うのですが、
本作では、史実を、それもかなり重たい史実を持ち込んだにも関わらず、
リアリティの構築に失敗しているのだと思います。

本来、いろんなものが渦巻いているはずの空間で、
ただひたすら主人公は息子だけを向いていて、
他に収容されている人達とのコミュニケーションが一切なく、
たまに、放送施設を乗っ取って奥さんに愛を告白してみたり、
蓄音機を収容所に向けて音楽を流してみたり。

イタリア人らしいと言ってしまえばそれまでですが、
もはやその域を超え、
イタリアという国を擬人化したレベルにまで達していると言えます。

そういう意味では楽しめたのかなと思います。


ライフ・イズ・ビューティフル [DVD]
by camuson | 2012-07-19 18:53 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2012年 07月 15日
愛Dee 【印象度:93】
ここ数ヶ月、ニコニコ動画を視聴する機会がなかったのですが、
久しぶりに覗いてみたところ、素晴らしい動画に出逢えました。

最初はただただ映像に目を奪われるのですが、楽曲も素晴らしいです。
どちらも、全体的な大きな掴みから繊細なディテールまで、
非常にバランスが良く、破綻がありません。プロらしさを感じます。

ダンスミュージックの類を、そもそも積極的に聴かないし、
単調でつまらないイメージしか持っていなかったのですが、

この曲は、ゆったりとした歌謡曲的な繊細なメロディーラインに、
味付けとしてダンスミュージック系の刻みが組み合わされたことで、
洗練された音の中にも、哀愁が見え隠れするような複雑で不思議な感触があり、
その感触を確かめるために何度も聞きたくなってしまいます。

映像の方は、アイディアの豊富さと、完成度の高さ、
センスと技術力がすばらしいです。
カワイイけどカッコイイ、
楽曲と同様、洗練されているけれど複雑で、やはり面白い感触です。

<2012/07/13公開>
ニコニコ:【初音ミク♥巡音ルカ】愛Dee MV【LA AnimeExpo 2012】
youtube: [Miku & Luka Sing Like Humans] Ai Dee "愛Dee" [Official MusicVideo]

曲:Mitchie M
詞:Mitchie M, Cotori
画:yama_ko
唄:初音ミク, 巡音ルカ
by camuson | 2012-07-15 19:38 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
2012年 07月 14日
快楽主義の哲学 【印象度:80】
1965年発表。文庫版を読みました。

近頃(作品が書かれたのは半世紀近く前ですが)は、
大衆レジャーが盛んになり、
規格品の快楽に興じる情けない若者が増えて来ているので、
おじさんが、本物の快楽とは何かを教えてあげよう-

的なことが、まえがきに単刀直入に書かれていて、
若者、大衆におもねる気はまったくないところなどは、
なかなかすがすがしいです。
(本作が書かれたのは、作者が37歳、まだまだ若造の時ということは、
あとがきで知りました。)

古今東西の快楽に関する知識、
探求せねば到底辿り着けない類の知識を、
さもそこらへんで拾ったように面白おかしく引っ張ってきて、
強引に自分の論を肉付けして展開していくあたり、

法螺話の芸術というか、ある種のギャグとして、
楽しんで読み進めていましたが、

主張の芯の部分は、快楽は人から与えられるのではなく、
自分で見つけるものだという、ごく共感できるもので、
人とは違う自分の道を進むことに対して、
自信と勇気を与えてくれる作品と言えますね。


快楽主義の哲学 (文春文庫)
by camuson | 2012-07-14 11:21 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
2012年 07月 13日
殺しの烙印 【印象度:75】
1967年の日本映画。モノクロ。レンタルDVDで見ました。

殺し屋ランキング制度は面白いなと思いました。

後発をあげるなら、
エアマスターの深道ランキングや、クレイモアのナンバリング制度、
あとMAD素材としてしか知りませんが、
ごっつええ感じの、あやうく今年は世界3位になりかけた世界1位など、
枚挙にいとまがありません。

主人公はナンバー3の宍戸錠。

設定の説明は最小限に、こだわりがありそうなスタイリッシュな映像で、
雰囲気重視が続きます。
いろいろとこだわったのはわかりますが、作家の独り善がり系ですねと、
判定しかけた矢先の終盤、ナンバー1がやってくれました。

さすが、ナンバー1です。


日活100周年邦画クラシック GREAT20 殺しの烙印 HDリマスター版 [DVD]
by camuson | 2012-07-13 01:46 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2012年 07月 09日
カッコーの巣の上で 【印象度:70】
1975年のアメリカ映画。レンタルDVDで見ました。
原作は未読です。

被写界深度が浅く感じられる映像処理が面白いなと思いました。
精神病棟という外界から隔絶された世界を
奥行きのうすい世界として描いています。

主演のジャック・ニコルソンがとてもナイスガイ。
登場人物の中で最も整った顔立ちなのが意外。
他の精神病患者たちの演技も過剰にならず、
とてもリアルに感じられてすばらしいです。

しかし、知的障害、言語障害に近い人から、
幼児期のトラウマでパニック気味な人から、
主人公のような、手が早いだけの人まで、
問題児を何でもかんでも一緒くたに詰め込み過ぎですよね。
雑な世界もあったもんだなあと。

テーマとして、30年前だとインパクトがあったのでしょうが、
複雑化した現代から振り返って見ると、
ある意味問題が単純明快で平和だなと、
逆に思ってしまうところがありますね。
ぜんぜん平和じゃないけど。


終盤の展開は、( ゜Д゜)ポカーン でした。


カッコーの巣の上で [DVD]
by camuson | 2012-07-09 00:17 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2012年 07月 07日
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 【印象度:70】
2005年のスウェーデンの小説。ハヤカワ・ミステリ文庫版を読みました。

大物実業家の不正を暴くのに失敗し、
逆に名誉毀損で有罪となったジャーナリストと、
社会不適格者の烙印を押された凄腕身辺調査員との
2つの視点からの精緻な描写により、
根の深い社会問題の一端を浮き彫りにする切り口あり、
浮世離れした孤島ミステリーあり、
知的好奇心をくすぐる様々なものが内包されていて、
立体的なリアル感があります。
すぐにでも続きが読みたいです。

以上が、上巻を読み終えたときの私の感想メモです。


世界的なベストセラーであるにもかかわらず、
いぶし銀的な大傑作なのではないだろうか?
そんなふうに考えていた時期が俺にもありました・・・
(上巻を読んでいたときのことですが)


下巻からは、上巻で別々に進んでいたストーリーの主人公2人が合流するのですが、

女主人公に対する男主人公の接し方が、向こうの人特有のくどさがあって、
更にそれを女主人公がどう感じているか、説明的な描写が続くという
作者のくどさも重なってすっかり萎えてしまいました。

上巻の静かで知的で神秘的な雰囲気と
これに刺激的な話題が絡む絶妙なバランスが崩れつつあるなぁと思いつつも、
謎を追うサスペンスとして先が気になり、読ませる推進力はまだ残っています。

しかし、意外とトントン拍子に謎が解けてしまい、
犯人像にしてもフィクションとしては結構ありがちなもので、
期待していたサプライズを得られず、
それでいて、話を引っ張るので、しまいにはグダグダな感じです。

前半と後半の落差がここまで大きな作品も珍しいです。

前半印象度90以上(期待値95以上)
後半印象度60以下


ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
by camuson | 2012-07-07 18:34 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
2012年 07月 05日
スウェーデン・パラドックス 【印象度:75】
2010年発行。

北欧と聞けば、高福祉社会というイメージがありますが、
その中身は全然知らないなぁとふと思い、読んでみることにしました。

そして、今までなんとなく持っていたイメージは、
かなり間違っていたことに気付かされました。

副題として、~高福祉、高競争力経済の真実~ とあるのですが、
社会主義的イメージがある高福祉と、
資本主義における高競争力とは共存し得ない、
と考えてしまいがちだけど実は共存し得るという意味での
「スウェーデン・パラドックス」というタイトルのようです。


スウェーデンにおける社会保障や労働市場の制度設計について、
かなり詳細に整理・分析を行っています。
制度設計の思想とその制度の適用についての知見を得る上で貴重な資料ですが、
制度下における生身の人間の姿があまり見えてこないというか、
ホントのところ国民はどう思ってんのよと感じてしまうと言うか、
でも、それを本書に求めるのも違うかなと思うので、
別途、違う視点での知見で補完する必要があると感じました。


以下、私なりの気づきポイント備忘録です。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(1)就労インセンティブを損ねない福祉制度設計

スウェーデンでは「働かざる者食うべからず」が徹底していて、
年金や失業手当などは原則として各個人の給料に比例して支払われます。
(無論、支給額の上限下限は設定されていますが)
大の大人が扶養家族として養われるという概念がなく、
専業主婦になることが経済的にも社会通念上も難しい社会になっています。

働かない人間に対して甘い日本とは対照的です。
日本の場合、働かない者と働けない者とを区別する
制度設計になっていないことに気付かされます。

例えば日本で主婦などがパートタイムで働いた場合でも、
130万円を超えて働くと扶養家族でなくなり、手取り額が少なくなるとか、
明らかな制度設計ミスとしか言いようがないのですが、
誰も直そうとせず放置されています。
扶養家族となり、なるべく働かないという選択肢のお得感が高く、
それ以上働かないための言い訳として、
上手く利用されている側面もあるのでしょう。

日本のこのような制度は扶養家族がいない独身者や
子どものいない共働き夫婦など、
あまり恵まれていないかも知れない層から、
「扶養家族」を養える比較的裕福かも知れない層に、
富を移転させる制度という見方もできますからね。

スウェーデンではこのような労働に対する
逆インセンティブが発生しないように、
こまめに制度を修正して対応しているようです。


(2)教育の在り方、労働市場との関係

スウェーデンでは基本的に大学まで教育が無料で提供されます。
親が金持ちであろうが、貧乏であろうが等しく教育を受けることができ、
階級の固定化、貧乏の遺伝を制度として阻止しています。
階級社会のヨーロッパの中にあって画期的なコンセプトと言えます。

教育が無料であることをあえて
教育の現物支給というような言い方をしたりしますが、
手当などの現金支給にすると、審査などに事務経費がかかるだけでなく、
必ず不正が発生するわけで、
現物支給であることに大きな意味があったりします。

大学までの教育も実学指向で、
労働市場において即戦力となりうる人材が育成されているようです。

また、失業者が業務スキルを得るための教育制度が充実しています。
失業者はこういった制度を活用するなどして、
就職に対して前向きな活動を行っていることを示さないと、
失業手当をもらうことができないようです。
ここでも、働く意志のないものは食うべからずが徹底しています。


(3)連帯賃金政策、同一労働同一賃金

個人的には最も興味深い制度です。
と同時に制度が上手く動いているかについて懐疑的でもあります。 

スウェーデンでは、会社ごとにではなく、業種・職能別に40ほどの
労働組合が組織されており、
産業別に組織された経営者団体との交渉により、
職務内容や経験、教育水準、職階ごとの細かい賃金が定められます。
これにより、同じ職務内容であれば、
他の会社で働いても同じ賃金がもらえるという
「同一労働同一賃金」が実現されます。

利益を労働者に還元する必要がないため、
利益率の高い会社や新しい産業は、
大きな利益が得られ、利益が設備投資や雇用の拡大にまわると同時に、
利益率の低い会社や古い産業は淘汰され、
そこに投入されていた労働力等のリソースの移転が
スムーズなるという理屈です。

労働者の労働内容は最初に決まっていて、
労働者は決められたことをすれば良く、
プラスアルファを求められることはないということなのでしょう。
ヨーロッパ的な労働観がそのまま残っているようです。

契約や仕様書に書かれていないことこそを求められる
日本的な労働観とは対照的です。
労働者個々のカイゼンや工夫、新しいアイディア、ひらめきの集積、
組織的または組織を超えたネットワークによる集合知などが、
付加価値の源泉であると考える日本的な考え方(私の勝手な解釈ですが)
とは根底から大きく異なるように感じてしまうのです。

スウェーデンモデルに限らず、諸外国の付加価値創出のしくみについては、
不勉強で情報不足なので、今後も情報を収集して
理解するようにしていきたいと感じました。



スウェーデン・パラドックス
by camuson | 2012-07-05 08:38 | 書籍 | Trackback | Comments(0)