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タグ:ジャレド・ダイアモンド ( 1 ) タグの人気記事
2012年 11月 13日
銃・病原菌・鉄 【印象度:91】
1997年発表。
著者はアメリカの進化生物地理学者のジャレド・ダイアモンド。

3年くらい前に単行本上下巻を購入したのですが、
上巻を読み途中で紛失してしまい、
1年位前に買いなおしたのですが、またまた行方不明になり、
そうこうするうちに文庫化されたので、
携帯性に優れる文庫版を上下巻共買いなおして、何とか読了しました。

さて、内容ですが、
何故、ヨーロッパ起源の白人が文明を発展させ、
世界中の大陸や島に渡って支配するに至ったのか?
逆に何故、アフリカの黒人や、アメリカ原住民、オーストラリアアボリジニは、
ヨーロッパに渡って白人を支配するに至らなかったのか?
という素朴な疑問に対する科学的な答えとなっています。

結論として、
地形、気候、資源などの物理的条件が
悠久の時の流れの中で、指数関数的に強力なパラメータとして働き、
住人達の資質の差などは誤差程度であろうことを、
これまでの地球上のヒトの進化の歴史をつぶさに分析することで、
実感させてくれるというものです。


知的な刺激に溢れていて、味わい深いディテールの話も多々あるのですが、
ややもすると微に入りすぎて、
大きな流れを把握するのを阻害している感があるのですよね。
結構くどいところもあれば、数ページ前に書いたことを指示代名詞で指したり、
けっして読みやすくはありませんでした。


新しい見方が与えられ、興味深かったもの。
・病原菌の働き
・陸塊の広がる方向
・言語学から読み解く流通史

<病原菌の働き>
農耕定住生活が進み人口密度や家畜密度が高まると、
病原菌の進化も加速され、人間は抗体で対抗し、
いたちごっこ的な切磋琢磨?が進み、
いざヨーロッパ人が他の大陸や島を侵略した際に、
たまたま持ち込んだ病原菌が、
虐殺を免れた原住民達を知らず知らずのうちに、
ほぼ全滅させてしまっていたという話です。
当時の当人達は当然自覚がないでしょうが、
歴史としても、うっかり見過ごしてしまいがちなことです。

<陸塊の広がる方向>
東西に広いユーラシア大陸が、南北に広いアフリカ大陸、アメリカ大陸より
文明発展上有利であったという話です。
最初聞いた時にはピンと来なかったのですが、
なるほど、日本のような島国ですら、
東京-博多間の東西軸の流通が早くから発展したのに対し、
東北、北海道の南北軸の発展が随分後になったことを考えると、
妙に納得できますね。

<言語学から読み解く流通史>
輸入する側に今まで存在しなかったモノが輸入される場合、
モノと一緒に名前も輸入されることが多いことから、
言語の中の外来語(元の言語と語形が違う)をつぶさに調べていくと、
家畜や栽培植物の原産地を推測することができるという話です。
物証としては残っていなくても、
言語の中に流通史の痕跡が残っているというのは、
興味深いことですね。


文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
by camuson | 2012-11-13 23:58 | 書籍 | Trackback | Comments(0)