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2014年 07月 29日
優子 【印象度:65】
1996年の小説。
集英社文庫の「夏と花火と私の死体」に収録。
電子書籍版を読みました。

お屋敷、竹藪、日本人形、鏡台などの和アイテム。
文盲の住み込みお手伝いなど、時代を感じさせる設定。
連城三紀彦の雰囲気を少し感じました。

まあそうでしょうよと思いつつ、
何か別の方角からどんでん返しがありそうだと気になり始めますが、
オチはちょっと禁じ手気味で無理があるかなと思いました。。


夏と花火と私の死体 (集英社文庫)
by camuson | 2014-07-29 23:38 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
2014年 07月 27日
夏と花火と私の死体 【印象度:86】
1996年発表の小説。電子書籍版を読みました。

木登りして枝に一緒に座っていた同級生の女の子に
突き落とされて死んでしまった小学生の女の子が語る物語。

日本の田舎の夏の風景が喚起するノスタルジーと、
私の死体を探す大人vs隠す兄妹のコミカルなサスペンス劇と、
がうまく融合したホラー作品です。

私を殺してしまった女の子の兄貴がなかなかの切れ者で、
スリルを楽しむ余裕すら持っているのですが、
さらにそれを上回るラスボスも登場します。

後の展開で効果を発揮する設定や道具立てを、
前段でよくなじませてるんですよね。
取って付けた感が一切なく、余分なものが極力排されていて、
洗練されていると思います。


夏と花火と私の死体 (集英社文庫)
by camuson | 2014-07-27 17:08 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
2013年 12月 13日
暗いところで待ち合わせ 【印象度:93】
どうして、こんなにも不自然なシチュエーションを思いつき、
それを力みなく平然と成立させ得るのか?
どうして、その不自然なシチュエーション下で
こんなにも繊細な心の動きがあることを思いつき描き得るのか?

驚かされますね。
作品全体を覆う体温の低さ、せつなげ、はかなげな雰囲気も好きです。

プロットもよくできていて、
サプライズ要素もあるのですが、
それに多少早く気付いても興ざめすることはなく、
十分楽しめるだけの緻密な計算がなされているような気がします。


暗いところで待ち合わせ
by camuson | 2013-12-13 21:35 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
2010年 03月 16日
GOTH リストカット事件 【印象度:97】
乙一は初めて読みます。
純度の高い短編集。
巧くて、センスが良くて、綺麗で、無駄がない。
感嘆しながら一気に読んでしまいました。
新しい感性が滲み出てくるようで、力みがないんですよね。

文庫版は「夜の章」「僕の章」と2分冊になっています。
一見、非対称なカテゴリー分けですが、
読めばその意味は分かるようになっています。

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【夜の章】

短編1つめの「暗黒系 Goth」
浮遊感のあるオチが新感覚的です。

2つめの「犬 Dog」
普通だったら許されないです(大苦笑)
慌てて読み返したのですが、どう見ても犬です。本当にありが(ry

3つめの「記憶 Twins」
2つめのオチの後に、あえて双子設定。クマー。
期待通りかつ期待以上のオチです。
前2編で明かされた森野の「気付かないっ娘」、
「犬嫌い隠しっ娘」などのギャップ萌え属性も、
遠い伏線と言えなくもない深みのある作品で、
背筋がゾクゾクしました。

著者がまだ23歳と若い時の作品ですが、非常に文章が巧く、
普通はネタにならないし、しようとも思わないことを、
ネタとして成立させてしまう程度の能力があり、
今までにない新鮮な感覚を与えてくれるのだと思います。

さて、後編「僕の章」でも「僕」はクールなのか?
何らかの萌え属性の発露があるのか?
どちらにしても楽しみです。

GOTH 夜の章 (角川文庫)

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【僕の章】

「夜の章」での「僕」は、セーフまたはぎりぎりセーフ。
「僕の章」での「僕」は、ほとんどアウトまたは完全にアウト。
文庫版は一応こんな区分になっているようです。

1つめの短編「リストカット事件 Wristcut」
「僕」が、自分も事件に巻き込まれたとか、サラッと言っているところが笑えます。

2つめ「土 Grave」
「僕の章」の3つの短編の中では一番好きな作品です。
「僕」が、どこまで狙ってやってるのかわからないのですが、
これしかないという感動的な演出をしますよね。

3つめ「声 Voice」
2008年公開の映画版の配役情報が本短編のネタバレになっています。
私は映画自体は未見ながら配役情報を知ってしまったために、
本短編のトリックを楽しめませんでした。
ネタバレは容易に回避可能なはずで、映画制作者の意図を確認したいところです。
(原作をとりあえず手の届く範囲で汚し尽くして、新規の原作読者が悔しがる反応を
見て楽しむ暗黒系の趣味があるとか、そんなところでしょうか。)
まあ、映画制作者の趣味はさておき、原作の評価は別にしないといけません。
これまで読者は「僕」の視点から「僕」を見てきましたが、
本短編では一転して、別の視点から「僕」を見ることになるのが面白いところです。
人によってはギャップ萌えがあったかも知れませんね。
被害者側の心理描写に頁を割いているのも本短編の特徴で、
深く重たくなっている分、これまでのような鋭利な切れ味はなくなり、
どちらかというと鈍器で何度も殴られたような後味が残ります。

「僕」の事件への関わり方は、ますます深くなり、
冒頭の記述どおり完全にアウトの領域に入りますが、
最後まで「僕」が傍観者なのが良かったと思いますね。

あと、乙一本人によるあとがきが面白いです。

GOTH 僕の章 (角川文庫)
by camuson | 2010-03-16 23:48 | 書籍 | Trackback | Comments(0)