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タグ:印象度:91 ( 15 ) タグの人気記事
2016年 07月 19日
ゆきゆきて、神軍 【印象度:91】
1987年の日本のドキュメンタリー映画。レンタルDVD。

主人公である奥崎謙三が、
かつて自分も所属した日本軍ニューギニア残留部隊において実施された、
兵士の不可解な処刑について、
その遺族とともに関係者を訪問して、真相を追求するという内容です。

当初、関係者の口は非常に堅かったのですが、
暴力的に追い詰めることにより、口を割らせていきます。
関係者が深刻に苦悩しているのがよくわかるわけですが、
どういうわけだか、どこか笑ってしまうつくりになっているんですよね。


奥崎謙三という男のキャラがとにかく強烈で、
バイタリティと行動力が半端じゃなく、
物腰低く相手の懐にもぐりこんだり、蕩蕩と自分語りをしたり、
思い通りに行かないと急にキレて恫喝したり、
文字通り寝技に持ち込むしぶとさです。
適所でキレることで、こいつヤバイと思わせて、相手の戦意を削ぐんですよね。(※1)
実際それ以上にヤバい人なんですけど。

変な人が一人いるだけなら、あり得る話と言えるのですが、
処刑された兵士の妹なる人物が、これまた強烈なキャラで、
なんと、こともあろうか、(インチキ臭い)霊能者なんですね。奇跡的です。
笑いの神様が降りてきています。


笑ってしまうシーンは多いのですが、特に好きなのは、
こたつの上に置いてあったみかんを並べて処刑時の立ち位置を再現するシーンですね。
(人が死んでるんやで・・・)
処刑を指示したとされる隊長の妻が、撮影隊に対抗して写真を撮りまくっていたシーンも、
結構好きです。



※1.
「冷たい熱帯魚」(過去記事参照)という映画で、でんでんが演じていた怪人物と少し重なりました。
あちらは私利私欲から行動する生粋の殺人者、
こちらは公利を掲げて自分勝手に突っ走る熱血漢、または自分教の教祖と、
随分と趣が異なりますが。
最近覚えたアドラー心理学的な解釈をすると、
双方とも目的達成のために感情(恫喝や暴力)を徹底的に利用する
ライフスタイルが確立されていると言えます。

往々にして、そういう人は、
自分より立場が上の人間に対しては、
恫喝や暴力が自分に不利に働くことを意識の底で感じていて、
相手によって、感情を使い分けて大人しくなるものなのですが、

この人の場合、自分こそが一番であり、
天皇をパチンコで攻撃して逮捕されたり、
法定で判事、検事めがけて小便を浴びせたり、
自己保身に惑わされず、突き抜けているところに潔さを感じます。
ただの基地外とも言えますが。


ゆきゆきて、神軍 [DVD]
by camuson | 2016-07-19 23:35 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2014年 10月 10日
ミザリー 【印象度:91】
1990年のアメリカ映画。レンタルDVDで見ました。
20年くらい前にテレビ放送で見て以来です。

超売れっ子な作家が、雪山で自動車を道から転落させて大けがをし、
大ファンの女に助けられ、幸い中の大不幸を体験するというような話です。

ファンの女役の凄味もすごいのですが、
作家役の細かい表情が素晴らしいです。
ファンの女は飯野賢治並みの凄味はあるけど、
ブスではないのがいいですね。

ハンマーでやっちゃうシーンは、
体がよじれました。とてもじっとしてられません。
特に2回目に振り回す時の表情がいいですね。
下唇の歪み具合が最高です。


ミザリー<特別編> [DVD]
by camuson | 2014-10-10 22:54 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2014年 09月 24日
神様ゲーム 【印象度:91】
2005年発表の小説。
少年少女のためのミステリーを標榜したレーベル
「講談社ミステリーランド」用に書き下ろされた作品。
電子書籍で読みました。

小学4年生の主人公の少年と、その同級生の少年少女達が、
山の中の廃屋をアジトにして、
少年探偵団の活動をするワクワク要素、

神を自称するクラスメートとの交流における絶対的神秘要素、

猫の惨殺に続き、主人公の身近な人が次々と惨殺されていく刺激要素、

ロジックによって推理を進めていくパズラー要素、

短い中にこれらが詰め込まれて、うまいこと融合しています。

ここまで気持ちよく読みを裏切り、
効果的に驚かせてくれた作品はありません。


神様ゲーム (講談社ノベルス)
by camuson | 2014-09-24 21:47 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
2013年 01月 08日
鉄鼠の檻 【印象度:91】
1996年発表。
講談社ノベルス版を読みました。

シリーズ前作「狂骨の夢」を読んだのが2006年3月なので、
実に6年と9ヶ月ぶりに京極作品を読むことになります。
前作読了後に既に購入していましたが、
本がやたら分厚く、持ち運びができないので、手が付けられませんでした(苦笑)
その間、震災があって水損し、頁がガビガビに。
(東京に住んでいながら、蛇口レバーにワインの瓶が落ちて水浸しになりました)
完全に水に浸かったわけではないので読めないことはないです。
鼠に食われていなかっただけ良しとしましょう。

というわけで、正月休みでもないと読めないと思い至り、
実家に持ち込み何とか読了しました。


箱根の山奥にあるお寺で坊主が連続で殺されるというお話しです。
これまでの作品と比べて、華がありませんが、
これは意識的に抑えているのでしょう。
冬の雪山が舞台なので、視覚的にもモノトーンです。

蘊蓄の深さでは、これまでのシリーズ四作の中でも随一です。
禅にフォーカスした分、妖怪である鉄鼠についてはかなりあっさりめです。

人物描写も深く、今川の生い立ちの話はかなりの頁が割かれています。
特に伝統工芸が職人技か芸術かで葛藤するところが興味深かったですね。
ちょうどNHKでやっていた「樂家十五代・樂吉左衛門」を見たところで、
なんとなくその内容と重なりました。
樂は芸術に踏み込んで評価されたわけですが。

本作は素材が地味な分、職人芸的な味わいを楽しめる作品だと思います。
エンターテインメントに仕立て上げる手腕は相変わらずで、酔いしれました。


鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)
by camuson | 2013-01-08 22:02 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
2012年 11月 13日
銃・病原菌・鉄 【印象度:91】
1997年発表。
著者はアメリカの進化生物地理学者のジャレド・ダイアモンド。

3年くらい前に単行本上下巻を購入したのですが、
上巻を読み途中で紛失してしまい、
1年位前に買いなおしたのですが、またまた行方不明になり、
そうこうするうちに文庫化されたので、
携帯性に優れる文庫版を上下巻共買いなおして、何とか読了しました。

さて、内容ですが、
何故、ヨーロッパ起源の白人が文明を発展させ、
世界中の大陸や島に渡って支配するに至ったのか?
逆に何故、アフリカの黒人や、アメリカ原住民、オーストラリアアボリジニは、
ヨーロッパに渡って白人を支配するに至らなかったのか?
という素朴な疑問に対する科学的な答えとなっています。

結論として、
地形、気候、資源などの物理的条件が
悠久の時の流れの中で、指数関数的に強力なパラメータとして働き、
住人達の資質の差などは誤差程度であろうことを、
これまでの地球上のヒトの進化の歴史をつぶさに分析することで、
実感させてくれるというものです。


知的な刺激に溢れていて、味わい深いディテールの話も多々あるのですが、
ややもすると微に入りすぎて、
大きな流れを把握するのを阻害している感があるのですよね。
結構くどいところもあれば、数ページ前に書いたことを指示代名詞で指したり、
けっして読みやすくはありませんでした。


新しい見方が与えられ、興味深かったもの。
・病原菌の働き
・陸塊の広がる方向
・言語学から読み解く流通史

<病原菌の働き>
農耕定住生活が進み人口密度や家畜密度が高まると、
病原菌の進化も加速され、人間は抗体で対抗し、
いたちごっこ的な切磋琢磨?が進み、
いざヨーロッパ人が他の大陸や島を侵略した際に、
たまたま持ち込んだ病原菌が、
虐殺を免れた原住民達を知らず知らずのうちに、
ほぼ全滅させてしまっていたという話です。
当時の当人達は当然自覚がないでしょうが、
歴史としても、うっかり見過ごしてしまいがちなことです。

<陸塊の広がる方向>
東西に広いユーラシア大陸が、南北に広いアフリカ大陸、アメリカ大陸より
文明発展上有利であったという話です。
最初聞いた時にはピンと来なかったのですが、
なるほど、日本のような島国ですら、
東京-博多間の東西軸の流通が早くから発展したのに対し、
東北、北海道の南北軸の発展が随分後になったことを考えると、
妙に納得できますね。

<言語学から読み解く流通史>
輸入する側に今まで存在しなかったモノが輸入される場合、
モノと一緒に名前も輸入されることが多いことから、
言語の中の外来語(元の言語と語形が違う)をつぶさに調べていくと、
家畜や栽培植物の原産地を推測することができるという話です。
物証としては残っていなくても、
言語の中に流通史の痕跡が残っているというのは、
興味深いことですね。


文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
by camuson | 2012-11-13 23:58 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
2012年 04月 03日
魔法少女まどか☆マギカ 【印象度:91】
2011年冬放映のアニメ作品。Blu-ray購入視聴。

近年はアニメのテレビ放映をまったく見てなくて、
良さげなのをBlu-ray購入して見るというパターンになってます。
それが結局一番時間が節約できて無駄がないんですよね。

Blu-ray第1巻は2011年5月頃に購入していて、
1,2話のみ視聴していたのですが、話題になっている割には、
特別面白いとも思わず、その後が続いていませんでした。

最近になって、イタリアでテレビ放映が始まったり、
(国営放送で、しかも深夜ではなく日曜日の朝からとか・・・)
イタリア版、北米版のBlu-ray仕様が発表されたりと、話題になっていたので、
この機会に一気に見てしまおうと思い立ちました。


魔法少女達が、人に降りかかる厄災の真の正体である魔女と命をかけて闘う話です。
魔女を倒すために、魔法少女達は、魔女が跋扈する裏世界・異空間に入り込むのですが、
そこは、色鮮やか、かつ、ポップで禍々しいコラージュで表現されていて、
今までのアニメであまり見られなかったアートスタイルは新鮮です。
一方、通常の生活空間では、雑多な生活臭を感じさせるものが描かれず、
肌で感じるリアルさに乏しいのですが、
デフォルメされたキャラデザを含めて、余計な情報が極力排されたことにより、
ストーリーの流れや起伏が、とてもシンプルに伝わってきます。

そのシンプルさもあり、小さく綺麗にまとまった凡作と思いながら見ていました。
エヴァンゲリオンあたりから見られる鬱屈した苦悩のヒーロー像を、
魔女っ娘ものにまで適用しましたか、わかります。・・・程度に見ていました。
また、基本的に鬱展開なので、次が見たくてたまらなくなるという要素も
ほとんどありません。

ズルズルと主人公が話の流れから取り残されて行く中で迎えた9話、10話。

話が急展開し、物語の視界がイッキにひらけます。

物語の終幕から逆算して、
ギリギリまで単調でシンプルな展開を引っ張ったことにより、
驚くべきインパクトを与えることに成功していると思います。

作品世界に対する見方がガラリと変わり、衝撃を感じました。
登場人物は多くないですが、
その中にいくつもの見返りのない愛の形が埋め込まれ、
まったく無駄なキャラクターがいません。
脚本の勝利ですね。


魔法少女まどか☆マギカ 1 【完全生産限定版】 [Blu-ray]
by camuson | 2012-04-03 18:28 | アニメ | Trackback | Comments(0)
2011年 10月 23日
阿彌殻断層の怪 【印象度:91】
スピリッツ増刊IKKI 2000年第1号掲載の短編漫画作品。
単行本「ギョ」に収録。


パズルの最後のピースを嵌め込む快感だったり、
テトリスの段クリアの快感だったり、
エポック社のパーフェクションであったり、
明治製菓のピコタン人形であったり。
人間には本能的に穴を埋めたくなる欲求があるわけですが、

その人間の本能的な欲求をうまく利用しつつ、
あまりに馬鹿げた滑稽な、物理的にあり得ない設定を、
描写力でごり押しすることで、
一種異様な凄みが出ています。


ギョ 1 (ビッグコミックス)
by camuson | 2011-10-23 17:04 | 漫画 | Trackback | Comments(0)
2011年 09月 14日
プライベート・ライアン 【印象度:91】
1998年公開のアメリカ映画。レンタルDVDで見ました。

冒頭、マルエツとかライフあたりで購入した服を着た人達が
墓参りをしているシーンから始まります。
そこから一気に1944年6月6日、
オマハ・ビーチに向かう米軍上陸用舟艇内に場面が移り、
息をつく間もない怒濤の上陸作戦の中に投げ込まれます。
海岸に設置されたトーチカから発射される銃弾のシャワーの中、
後続部隊に場所を空けるためにも、
累々と積み重なる屍を超えてとにかく前に進むしかないという
地獄絵図を体感するだけでも相当な価値があるというものです。

話の中身は、
兄弟全員が戦死したと母親に報告するのは忍びないとする軍上層部の命令により、
4人兄弟の中で、まだ生きている可能性のある1人を、
混乱する戦線の中から探し出して、
無事帰還させる任務を与えられた兵士達の物語です。
この部分はフィクションだそうで、実際あまりリアリティはないのですが、
現場を知らない上官による、美談づくりのための不合理な司令などは、
いかにもありそうなことで、そのへん皮肉が効いています。

終盤、再び現代の墓地のシーンに戻るのですが、
月並みな構成ではありますが、
ここで時の流れが凝縮されて、ドンとぶつかって来て、
グッときます。

冒頭と末尾の墓地シーンでは、風にはためく星条旗が大写しになるのですが、
これは、本作が星条旗の下に死んでいった兵士達への弔いであること、
そして、あくまでアメリカ合衆国からみた戦争の一端であることを
潔く示しているものと私はとらえました。
ことさらUSA!アゲとかUSA!流ごり押しとかではないと思います。

プライベート・ライアン [DVD]
by camuson | 2011-09-14 23:41 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2011年 08月 06日
運命じゃない人 【印象度:91】
2005年公開の日本映画。レンタルDVDで見ました。

マンションを買ったものの女に逃げられてしまった冴えないサラリーマン。
その友人の探偵と、探偵に素性をつかまれた女詐欺師。
そして、暴力団組長。

失恋したサラリーマンのたどたどしくも新たな恋を予感させるストーリーをベースに、
裏の世界が少しずつレイヤーを重ねるように順に追加されていき、
まったく違った様相を魅せてくれます。
(この内田は魅せてくれる内田ですね。)
時間を少し巻き戻してから重ねていくので、
前のストーリーと時間が重なったときの
ちょっとした驚きと、なるほど感が心地よいです。

あと、霧島れいか、いいですね。

運命じゃない人 [DVD]
by camuson | 2011-08-06 08:29 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2010年 11月 27日
イニシエーション・ラブ 【印象度:91】
2004年の作品。文庫版で読みました。

超絶どんでん返しの叙述トリックものですが、
ベースは80年代青春恋愛"ネタ"ものです。

最後の数行を読んだときは、

あー、やっぱり・・・

・・・ん、もしや、

な、なんですとおおおおお!!!!!11111111

といった一人時間差的な二段攻撃ですかね。

より的確に表現すると、通常の羽の下に仕込まれた影羽に気付かず、
殺られてしまったような。(風魔の小次郎の項羽と小龍の必殺技的な意味で)


物語はまさにバブル景気の真っ只中の80年代後半、
大学生の合コンからはじまります。
あえて、中途半端な一昔前の時代設定が、
意外なまでに新鮮です。

当時の流行や風俗を偲ばせる固有名詞が続々と出てくるので、
40代の人は特に楽しめますが、
バブルがはじけた後に生まれた、今の若い人が読んでも、
お手軽な異次元体験という感じで、
別の意味で楽しめるのではないかと思いました。

最初、作者は女性だと思い込んで読んでいたので、
冴えない男の心理をよくここまで把握できたものだと、感心しきりで、
濡れ場にいたっては、天才現る、と思いましたが、
さすがに疑問も出てきて調べたところ、どうも男性のようで、
まあ、それなら全然ありえるわということで、
勘違いから勝手に膨らませた妄想と期待が、
ちょっと、しぼんでしまいましたが、

とにかく、軽く、一気に読み進められるのですが、
その肌触りに反して、非常に緻密に、念入りに構成が練られていて、
他に類例のないエンターテインメント作品となっていますね。

イニシエーション・ラブ (文春文庫)
by camuson | 2010-11-27 12:50 | 書籍 | Trackback | Comments(0)