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タグ:横溝正史 ( 4 ) タグの人気記事
2013年 08月 08日
薔薇と鬱金香 【印象度:50】
1946年発表の短編小説。「蝶々殺人事件」電子書籍版に
収録されているのを読みました。

横溝正史の同年の短編作品「蜘蛛と百合」が暗く妖しいのに対して、
タイトルからも読み取れるように、お花畑っぽい雰囲気です。
人間の暗部は描かれているのですけど。

チューリップの和名は鬱金香(うっこんこう)ということで、
一つ賢くなりました。


蝶々殺人事件 (角川文庫)
by camuson | 2013-08-08 22:02 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
2013年 07月 22日
蜘蛛と百合 【印象度:65】
1956年発表の短編作品。
角川文庫「蝶々殺人事件」に収録。
電子書籍版を富士登山旅行中に読みました。

主要登場人物に成長しそうな魅力的なキャラが
バタバタと簡単に殺されてしまうところが、
意外性があってよかったです。

推理の要素はなく、官能的なホラーサスペンスです。
江戸川乱歩を連想させます。
「蝶々殺人事件」とは対極になりますが、
こちらの横溝正史の方が好きですね。


蝶々殺人事件 (角川文庫)
by camuson | 2013-07-22 20:42 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
2013年 07月 17日
蝶々殺人事件 【印象度:55】
1947年発表。電子書籍で購読しました。

オペラ歌劇団で起こった殺人事件を扱ったミステリー小説。
探偵は横溝作品でおなじみの金田一耕介ではなく由利麟太郎。

作品の過半が殺人被害者のマネージャーによる手記の
引用からなっているのですが、
この手記が、どういうわけだか、べらんめえ調のしゃべり言葉で、
思いついたことを自問自答を含めて漏らさずに字に起こしたような調子で、
不自然極まりなく、
そもそもこれでは、思考のスピードに書くスピードが間に合わないはずで、
不自然極まりなく、
読むのがとてもつらかったです。

途中から当該マネージャーは、
探偵役に読まれること前提に手記を書くことになるのですが、
その前後で、文体が全く変わらないのもおかしいだろとも思いました。


作品の6割程度読み進めたところで、
読者に対して挑戦が突きつけられる本格ミステリだったので、
一応、もう一度読み直してから、答合わせをしました。


まあ、結果的には作者に見事にやられました。
しかし気持ちのいいヤラレタ感がありません。
驚き面では悪くはないのですが、
必然性や納得感が不足しているのだと思います。


蝶々殺人事件 (角川文庫)
by camuson | 2013-07-17 20:59 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
2006年 08月 31日
犬神家の一族 【印象度:65】
『キング』1950年1月号 - 1951年5月号連載。

◆はじめに◆
暑い日が続くので、少しは涼しくなるかもしれないということで、
あの横溝正史の「犬神家の一族」を読んでみようと思いました。
私の少ない経験では、小説の映画化は、原作を越えられないと感じる事が多く、
特に原作の出来が良いほど、越えるハードルも高くなるわけですが、
今回、私にとってはこれとは逆のパターンで、
心に残る映画の、未読の原作を読もうという試みです。

◆映画「犬神家の一族」◆
話は遡りますが、巨匠市川崑監督による映画「犬神家の一族」がテレビ放映されたとき、私はまだ小学生でした。

脳裏に鮮烈に刻み込まれましたよ。スケキヨが。
私にとって恐怖の原風景と言っても良いでしょう。
あの薄気味悪いマスクのためにこの世にあるのではないかと思われる人名。スケキヨ。

夜中、窓の外からこちらを覗き込んでいるスケキヨ。
夜中、背後にスケキヨの気配・・・。

反則でしょうあれは。
あんな通気性の悪いゴムをかぶったら火傷の化膿が治りません。
虚無僧姿とかにした方がよっぽど合理的です。
本物の顔の替わりに偽物の顔を付けるってどういうセンスだよー(><)GJ。

◆小説(原作)「犬神家の一族」◆
さて、原作の小説を読んでみました。
結構量があるわりには長さを感じさせず読みやすいです。
筆者がたんたんとしゃべりかけて来ますので。
そう、筆者は事の顛末を全て知っているわけですが、それをしゃべりたくてしょうがないようです。普通はそれを読者に感じさせないよう手を尽くすわけで、ある意味新鮮でした。

血みどろな殺人事件がまさに幕を開けようとしていた的な筆者のもったいつけた語りがそこかしこに出て来ますが、これからすごいこと起こりますよー(しかも知ってるの俺だけ)と宣言することで、読者の興味を引きつけておきたいようです。また、読者が血みどろな殺人事件に対する心の準備ができるようにとの親切心であると捉えることもできます。
伏線部分では、この後あのような結果を招くとはこの時点では知るよしもなかった的な念押しの語りが入るので、これまたある意味とても親切です。
美人を描写するときには、これを絶世の美人と言わずしてなんと言おうか的な表現をしてくれるので、とてもわかりやすいです。

・・・。
そう、正直、うっとうしいとです。
マンガで作者キャラが作中に出てくるものがありますが、それがのべつ幕なし行われているような感じですかね。

殺しの描写は淡々としてます。殺される人間に対して感情移入するチャンスがあまりないので、ただ物理的に殺されたという感覚しか残りません。それに対して猟奇的な細工がなされてもやはり物理的な感覚にとどまり、空気を感じるところまでは至らなかったです。

まあ終始そんな感じなので、映画で表現されている何とも言えない薄気味悪い空気は残念ながら感じられませんでした。

それでも最後は迫力ありました。最後に来てやっとキャラクター(犯人なんですけど)が筆者から自立して語り始めるので・・・。筆者が口をはさむスキもなく、断然、臨場感が出てきます。

閉鎖的で歪んだ血縁関係、戦争、その他複雑に絡む様々な条件が、無限にある可能性の中のある一点に収束し、狂気が形を得たということでしょうか。数奇な命運を思うと心が動かされます。また、犯人の一点の曇りもない覚悟は心に迫ってくるものがあります。

ということで、映画を知らなければもうちょっと違う感覚で読めたのかも知れません。
とはいえ原作あっての映画ですから、シナリオは非常に優れているので、そう言う意味でたいへん評価できる作品です。
小説を読んだことで改めてシナリオの良さ、映画の映像表現のすばらしさを感じることができました。

◆おわりに◆
もう一度映画を見たくなりましたので、近いうちにDVDを借りて見たいと思います。
また、この冬、「犬神家の一族」はリメイク版が公開される予定です。監督は市川崑、金田一役は石坂浩二。前作を超えるのは難しいでしょうが、とても興味深いですね。

犬神家の一族 (角川文庫―金田一耕助ファイル)
by camuson | 2006-08-31 21:00 | 書籍 | Trackback | Comments(0)