公開から2週間以上が経過し、落ち着いてきただろうと思い、
また、夏休みが始まると混み始めるだろうなと思い、
シネマサンシャイン池袋で見てきました。
以下、感想です。
幕開けから旧作にはない新しいシーンから始まります。
以降も旧作からは大胆に改変されています。
旧作を見ていない人は、この「破」から見始めるのも悪くないかも知れません。
映像の美しさでは「序」を凌駕していますし、
序盤のテンポがすばらしく、ぐいぐい引き込まれます。
前知識がなくても十分楽しめるし、
興味が持てたら、後から「序」や旧作を見直すのもありかなと思います。
ひとひねり、ふたひねりが加えられた映像のアイディアは
終始、満足感を与えてくれ、思わず笑みがこぼれてくる感じでした。
旧作では、レリエル戦、ゼルエル戦での初号機覚醒に、鳥肌が立ったものですが、
「破」では、シンジとヱヴァンゲリヲン初号機との心の交信、
シンクロ率の謎のようなものは、前面には出てきません。
いとも簡単に再起動していて、拍子抜けしてしまうくらいです。
その分、新キャラ真希波マリがエヴァの獣性を引き出して補完している感じですかね。
また、旧作では、
(1)セカンドインパクトを起こした世代(ゲンドウ、ユイ、冬月、赤城ナオコ、ゼーレ)
(2)セカンドインパクト後を育った世代(ミサト、リツコ、加持)
(3)セカンドインパクト後に生まれた世代(シンジ、レイ、アスカ)
の3つの世代の間に大きな断絶があり、それぞれに物語があります。
「破」では、謎に包まれた(1)の世代の物語がほとんど進まないので、
エヴァ特有の過剰なまでの謎の埋込みによる神秘性の演出がなされず、
いまひとつ否が応でも先が見たい感がないですかね。
(衒学的な手法を取らない縛りを自ら設定しているのかも知れませんが)
まだまだ、4部作中の2作目ですので、続編に期待ですね。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVANGELION:2.22 YOU CAN (NOT) ADVANCE. [Blu-ray]ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
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