1982年のアメリカ映画。
DVDレンタルして見ました。
DVD化にあたってシネマスコープが4:3のTV用に変換されているため、
上下左右に15cmずつの黒枠ができてしまい、
ディスプレイの半分以下の面積で見ざるを得ませんでした。
それはさておき、非常に楽しめました。
岩明均のマンガ作品「寄生獣」に出てくるクリーチャーの原型がここにあります。
「寄生獣」のハリウッド実写映画化いらんやん、と思いました。
地球外から来た生物と南極隊が戦う話なのですが、
この地球外生物は、喰らった生物個体に擬態する能力を持っています。
喰らった人間になりすまし、傍目には区別がつかなくなります。
喰らわれたくない隊員同士が、疑心暗鬼の中、殺し合っていくような話です。
作品はリアリティの追求に徹しており、
万民に対するエンターテイメント性を高めるためのお約束的なものは極力
排除されているようです。
序盤から、何の説明もなしに、
逃げるハスキー犬をヘリコプターが追っかける絵を延々と見せられたりします。
地味なリアリティがやたらに続きます。
SFXによるクリーチャーのリアリティもなかなかのもので、
地味なリアリティの中で際立って感じます。
特に触手の質感とその動きは、すばらしいです。
興行上はパッとしなかったものの、カルト的な人気があると聞きましたが、
さもありなんと、思わず頷いてしまう作品ですね。
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