2004年の日本映画。
評価の低い作品と聞いていたので、
駄目さ加減を楽しんでやろうという邪心を抱きつつ見てしまったこと、
あえて否定はしません。
原作の漫画も読んだことですし(
過去記事参照)、準備は万端です。
さて、結果ですが・・・
確かに駄作以外のなにものでもないのですが、
いざ、ダメっぷりを楽しもうというスタンスに立った際に、
その期待は見事に裏切られるという、
なんとも食えない代物というか何というか。
原作の印象的なシーンを寄せ集めて、
オリジナル設定も加えながら、ムリムリ繋いでいくようなつくりで、
流れが悪くて全く没入できませんが、
大筋では原作をなぞっており、
残念なことにストーリーに大きな破綻がないようです。
チープな学園ドラマ、ホームドラマが続き、
確かに見ていて痛いレベルですが、
残念なことにテレビで放映されている同類のものを
大きく下回るわけでもないようです。
すべてが中途半端な劣化状態です。
伝説的駄作の王座を狙うのであれば、もっとハジケ切る必要がありますが、
そういう「愛すべき駄作」からは最も遠い位置にある作品です。
CG、SFXは悪くはなかったですよ。
飛鳥了の親父のなれの果てなどは、おぞましくて良かったですし、
デビルマンもなかなかカッコイイです。
ただ、戦闘シーンの動きが速すぎて、
小物感が漂ってしまっているのが残念。
CGの荒さをごまかそうとしたのでしょうかね。
CG、SFX担当スタッフの熱意は感じられましたが、
実写スタッフの熱意のなさとのギャップが激しく、
てんでんバラバラ、全体のコントロールが、
全くできていないという印象を持ちました。
CGと手描きを融合させた表現などは面白かったので、
役者の演技とかをCGと手描きを駆使して、
修正してしまっても良かったのではないでしょうか?
でも、一番悪かったのは企画と構想と脚本と演出と
製作総指揮と監督ではないかと思います。
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