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2018年 09月 12日
虚無への供物 【印象度:89】
1964年発表。電子書籍版を購読。

三大奇書の一つとされています。
他に「ドグラ・マグラ」は既読。
「黒死館殺人事件」は5年以上前に文庫版を購入し読み始めたのですが、
あまりにペダンティックで話の展開が遅かったので、
いつしか読まなくなり放置。
その後電子書籍版が無料だったので、再度読み始めたのですが、
再度放置というような状況です。

本作は電子書籍版を2年半前に購入して途中まではさくさくと読んでたのですが、
久生十蘭を読んだのは本書の影響だったことを思い出しました)
途中で、諸事情で中断して、そのまま放置してました。
再度最初から読み始めて、無事読み終えることができました。



本作は、他の2作に比べると30年ほど新しく、
また、ライトで砕けた文体で非常に読みやすいです。
登場キャラクターも
一人称が「ミー」のおっさん、
安楽椅子探偵を決め込むシャンソン歌手のお嬢、
すぐにおネムになる高校生美少年などなど、
マンガチックで親しみやすいです。

一家を襲う連続殺人事件が進む中、
これらのキャラクターたちが推理合戦を行うなど、
どこか不謹慎で、ふざけたノリで進んでいくところが、
面白いのだけれど、どこか真に迫ってこない。
絵に描いたフィクション感が漂っています。

そのリアリティの欠如を埋めるかのように、
当時実際に起きた事件の詳細や、
作品内に登場するリアルな場所のリアルなディテールや、
関係者しか知らないような歴史的事実などを緻密に埋め込むことにより、
軽薄さと凄味が融合していて、
ちょっと面白いバランスになっていると思います。


おふざけモードも含めて、
すべて計算ずくで、緻密に設計されているのが感じられて、
作者の手のひらで遊ばされてる感が大きく、
バカにされてるような不快感がなくもないのですが、
入魂の作品であることも同時に伝わってきて、
凄味で押し切られたような感じです。

作中人物が事件解決の目的で、
作中登場人物を配したフィクションを書き始めるのですが、
こちらの方が派手でインパクトがあるので、
真相の方が、あまり心に刻まれないところが難だと思います。


新装版 虚無への供物(上) (講談社文庫)
by camuson | 2018-09-12 21:30 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
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