映画
2017年の日本映画。TOHOシネマズ新宿にて鑑賞。
久々に午前中にテニスをやった帰り道、
15時過ぎからの上映に間に合いそうだったので見ることに。
権利関係で問題になっているのをネットニュースで見かけて気にかけてましたが、
それ以外の作品内容に関する情報を入れずに見ることができたのはラッキーでした。
劇場は、ほぼ満席。3列目あたりの中央付近から鑑賞。
廃墟になった浄水場を舞台としたゾンビ劇です。
とても楽しめました。
丁寧に、わかりやすく織り込まれた伏線とその回収が素晴らしいです。
わかりやすく、でもあまりわざとらしくなく、でも時にはわざとらしく、
のバランスが絶妙だと思いました。
念入りに仕込んだ伏線がスピード感をもって次々と本来の姿を現していく中、
主演の女の子が監督に恫喝されて本物の涙を流すシーンが、
個人的にはクライマックス。
仕込みの細かさ、巧みさに感動してこちらもいつのまにか涙が流れていました。
しばらく面白いのですが、その後ちょっと1本調子になってしまい、
もう一ひねり欲しかった気がします。
後半、さすがにクドいなと思ったところに限って、会場から笑い声が起きていたので、
私の感覚が一般とは正反対なのかも知れません。
あと、廃浄水場のロケーションが素晴らしかったです。
地下に掘り込んだ吹き抜けの大空間とか、光の加減とか、
上層に行くと大きなポンプが立ち並んでいたりとか、
そこから両開きの鉄扉を開けると地上に繋がっていて、
陽光で一瞬目がくらんだ後、草いきれと青空が飛び込んできて、
地上の建物は、地下に大空間があるとは思わせない、
ぱっとしない古びた低層建築物で、
さらには屋外階段を上ると屋上に出られたり、
その屋上も、真っ平らではなく、適度に複雑な形状になってたり・・・
蛇足
私の席の両隣は若い女性だったのですが、両方ともカップルできていたようです。
で、右隣の女性が、序盤ずっと下を向いてまったく映像を見ていないのが気になりました。
(おそらく血しぶき表現が苦手なフリをしているものと思われ)
お金を払ってるので自由ですが、作家の意図を完璧にスルーですよね(笑)
ある種の天才だと思いました。
劇場に行くと、世の中いろいろな人がいることに改めて気付かされますね。
自分が自身の考えの範囲内でみみっちく生きていることに改めて気付かされます。