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2018年 12月 12日
ドリトル先生アフリカゆき(The Story of Doctor Dolittle) 【印象度:55】
1920年発行。

英語原文と和訳とを電子書籍で購入して、並行して読み進めました。
児童向けの物語なのでサクサクと読み進めることができます。

シートン動物記のような科学的な内容かと思っていましたが、
まったく異なりました。
動物を登場人物(登場動物?)としたファンタジーでした。

オウム、犬、アヒル、猿、フクロウ、豚などなど、
多種多様な動物を登場人物とした場合に避けられないある問題。
食物の問題。

本作においては、そんな問題どこ吹く風と、
華麗なまでに自覚症状なしに問題をスルーしており、潔さすら感じさせます。



特に端的なのは、アヒルが船の下に潜り、
ニシン(herring)をつかまえてみんなで食べるシーンと
その直後にトビウオ(flying fish)と会話して、
近くの島からタマネギを持ってきてもらうシーン。
同じ魚類なのに、ニシンは食物で、トビウオは仲間という線引きが謎すぎます。

そして、ニシンを捕まえたシーンに戻って注意深く読んでみると、
より重大なことを見落としていたことに気付きました。
こいつら、ニシンを捕まえて食べるのは、牛肉(beef)缶の減りをなくすため
などと、サラリとのたまっていました。

トビウオは仲間だけど、牛は食物だったようです。
いびつな設定に対する自覚の無さには、清々しさすら感じさせます(笑)

(herringを辞書で調べてみるとuncountableで使われることも多いようで、
物質名詞のbeefほどではないにしろ、それに近く、
この単語を使うと動物個体としての認識が薄くなるようです。
言語が人の思考に与える影響の大きさたるや!
家畜は食べられて当然だけど、鯨やイルカはかわいそうとか、
迷い無く言えてしまえる無邪気さ樽や!!!)

あと今日的には、人種問題的に問題になりそうだなと思ったのが、
アフリカの原住民のプリンスが、眠り姫に交際を断られたことから、
白人の容姿になりたがっているという設定です。

調べてみたところ、実際に問題となり、
設定が書き換えられていた時期もあったようですね。


ストーリー的にはありがちな冒険譚なので、
大人が読むには食い足りない感じがしますが、
上で触れたような問題が、うまくちりばめられていて、
スパイシーな読み心地を楽しめる作品だと思います。

ちなみに和訳は井伏鱒二。
たまに聞き慣れない古臭い言葉が出てきて、
下手をすると英語よりも日本語の方が難しいくらいです。

The Story of Doctor Dolittle (English Edition)

ドリトル先生アフリカゆき (岩波少年文庫)
by camuson | 2018-12-12 22:59 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
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