映画
2016年の日本映画。レンタルDVD。
話題時には見たいとはこれっぽっちも思わなかったのに、
ふと存在を思い出したときに見たくなる不思議。
原作漫画は未読。
火星を人が住める環境にするために、
厳しい環境への適応力が高いコケとゴキブリを送り込み、
数百年後?人が住める環境になったところで、
ゴキブリを退治して人間が住むという計画を絶賛実行中という世界設定。
計画の仕上げとして、進化したゴキブリを退治するために、
仮面ライダーみたいな改造人間にされて、火星に派遣された人たちの話です。
コスチュームがちょっとダサ目だったり、
漫画チックなキャラクターの味付けだったり、
ハリウッド映画とは違うテイストを狙いつつ、
そこだけに逃げずに、本格的なCGや特殊メイクを駆使して、
真面目にエンターテインメントに徹していることに好感を持ちました。
虫に変身した時が結構カッコいいのですよね。
X-MEN的なダサかっこよさがあります。
(たぶん。X-MENを見たことないのであくまでイメージです。)
あのコスチュームは、人の素の顔だとアンバランスでカッコ悪いのですが、
虫に変身してド派手メークになると、うまくバランスして気にならなくなります。
変身時には、変身する虫の特徴が、
ビデオゲームのステータス画面、アナライズ画面さながらに解説されます。
能力のチョイスとフィーチャーは、かなりバカバカしいものながら、
同時に虫博士的なトリビアも得られるという複雑な気分を楽しめます。
ストーリー構成上もサプライズが適度に配置されていて、
途中だれることもありませんでした。
ゴキブリ進化形態の、ちょっととぼけた、へんてこりんな造形は、
作者個人の悪ノリが許される日本の漫画文化ならではのところがあって、
アメコミを映像化するのとは随分と勝手が違うもの。
その何とも言えないおぞましい異質感は、今まで見たことがないもので、
一定の評価を与えるべきだと思いました。
あと、この件に関しては、小栗旬は良かったと思う。
(2019.01.15追記)
原作漫画を読み始めました。映画化されたのは既刊22巻中の第1巻に相当する、
前日譚的なパート。
思った以上に、緻密で本格的な作品で、原作ファンが本作を評価したくない気持ちも
わかる気がします。
テラフォーマーズ