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2010年 03月 31日
HEAVY RAIN -心の軋むとき- 【印象度:87】
フランスのQuantic Dream社が開発し、今年2月に発売開始された
プレイステーション3用ミステリーアドベンチャーゲーム。

結構、前にプレイしたのですが、なかなかレビューする暇がなく、遅くなってしまいました。

猟奇連続殺人犯によって誘拐された主人公の息子を助け出すために、
主人公含めて4人の登場人物を操作して、事件の真相に近付いていきます。
プレーヤーは価値観や人生観を試されるような究極の選択を迫られ、
その結果によってシナリオが変化するマルチエンディングストーリーになっています。

陰鬱としたサイコスリラーという意味では「サイレントヒルシリーズ」風でもあり、
比較的リアルで身近な社会をモデルとしていて、
QTE(Quick Time Event)による格闘アクションがあるところは
「シェンムー」風でもあります。

エンディングまで到達するのに、10時間程度と短いこともありますが、
FF13など、やりかけ放置状態のゲームが増える一方の状況下、
エンディングまで一気に行けたのは428(過去記事参照)以来です。

まず、グラフィックがすばらしいです。
空間デザインに対するこだわりが、随所に見られ、
インテリア、エクステリア、細かなところまでおもむきがあります。
また、音楽も、雨の音とともに心の深くまで染み入ってきます。
プレーヤーを没入させる雰囲気づくりがうまいですね。
また、QTEは、簡単な操作で手に汗握るアクションが体感でき、
緊張感を持続させるのに有効に働いています。

私は、ノーマルモードでプレイして、
犯人以外の主要登場人物は死亡しないエンディングを迎えました。
ノーマルな部類のエンディングだと思われます。

純粋な不条理ものとして作品をとらえてプレイしていたのですが、
終盤に意表を突く展開があり、驚かされました。
ですが、これをやるのであれば、伏線の仕込みや回収を丁寧にやらないと、
不意打ち感だけが目立ってしまう気がします。
シナリオに関しては、あまり心地いいヤラレタ感を感じませんでしたね。

犯人が別の人間という別のシナリオがあるならば、話は別ですが、
ネットの情報等によると、それもないようで、
マルチシナリオの振れ幅の面でも物足りなく感じます。
2周目もやる気満々でしたが、少し萎えてしまいました。

とはいえ、エンターテインメントに対する制作者達の真摯な姿勢が伝わってくる力作で、
今後もこの手のシリアスな作品が出てくることを願わずにはいられませんね。

HEAVY RAIN(ヘビーレイン) -心の軋むとき-
by camuson | 2010-03-31 22:34 | ゲーム | Trackback | Comments(0)
2010年 03月 21日
印象度とは?
当ブログ感想文記事における「印象度」とは?

私の心の針がどこまで振れたかという極めて私的感覚的な指標です。

0~100で数値化しています。
90くらいでほぼMAXまで針は振り切れていて、
それ以上は、勢いとかが加味されている感じですかね。

いわゆる「オススメ度」とは、ちょっと違います。
作品を讃えることと、人に薦めることとは切り離して考えないと、
素直に作品を讃えることができなくなってしまう気がします。
「べ、別にあなたにオススメしてるわけじゃないんだから、か、勘違いしないでよね!」

―――――――――――――――――――――――――――――
作品を数値化することには迷いもありましたが、
圧倒的なわかりやすさは何事にも変えられないものです。

たまたま当ブログに迷い込んできた方々に、
拙文を読まずとも結論を簡潔に示せれば、それに超したことはありません。

また、ブログをデータベースとして構築、活用していくにあたって、
過去記事が串刺し的指標にもとづきマッピングされ、
過去記事へのアクセス性が高まることは、非常に効果的であると考えています。
一番利用するのは自分ですが。
by camuson | 2010-03-21 18:41 | 蚊も無視する | Trackback | Comments(0)
2010年 03月 16日
GOTH リストカット事件 【印象度:97】
乙一は初めて読みます。
純度の高い短編集。
巧くて、センスが良くて、綺麗で、無駄がない。
感嘆しながら一気に読んでしまいました。
新しい感性が滲み出てくるようで、力みがないんですよね。

文庫版は「夜の章」「僕の章」と2分冊になっています。
一見、非対称なカテゴリー分けですが、
読めばその意味は分かるようになっています。

----------------------------------
【夜の章】

短編1つめの「暗黒系 Goth」
浮遊感のあるオチが新感覚的です。

2つめの「犬 Dog」
普通だったら許されないです(大苦笑)
慌てて読み返したのですが、どう見ても犬です。本当にありが(ry

3つめの「記憶 Twins」
2つめのオチの後に、あえて双子設定。クマー。
期待通りかつ期待以上のオチです。
前2編で明かされた森野の「気付かないっ娘」、
「犬嫌い隠しっ娘」などのギャップ萌え属性も、
遠い伏線と言えなくもない深みのある作品で、
背筋がゾクゾクしました。

著者がまだ23歳と若い時の作品ですが、非常に文章が巧く、
普通はネタにならないし、しようとも思わないことを、
ネタとして成立させてしまう程度の能力があり、
今までにない新鮮な感覚を与えてくれるのだと思います。

さて、後編「僕の章」でも「僕」はクールなのか?
何らかの萌え属性の発露があるのか?
どちらにしても楽しみです。

GOTH 夜の章 (角川文庫)

----------------------------------
【僕の章】

「夜の章」での「僕」は、セーフまたはぎりぎりセーフ。
「僕の章」での「僕」は、ほとんどアウトまたは完全にアウト。
文庫版は一応こんな区分になっているようです。

1つめの短編「リストカット事件 Wristcut」
「僕」が、自分も事件に巻き込まれたとか、サラッと言っているところが笑えます。

2つめ「土 Grave」
「僕の章」の3つの短編の中では一番好きな作品です。
「僕」が、どこまで狙ってやってるのかわからないのですが、
これしかないという感動的な演出をしますよね。

3つめ「声 Voice」
2008年公開の映画版の配役情報が本短編のネタバレになっています。
私は映画自体は未見ながら配役情報を知ってしまったために、
本短編のトリックを楽しめませんでした。
ネタバレは容易に回避可能なはずで、映画制作者の意図を確認したいところです。
(原作をとりあえず手の届く範囲で汚し尽くして、新規の原作読者が悔しがる反応を
見て楽しむ暗黒系の趣味があるとか、そんなところでしょうか。)
まあ、映画制作者の趣味はさておき、原作の評価は別にしないといけません。
これまで読者は「僕」の視点から「僕」を見てきましたが、
本短編では一転して、別の視点から「僕」を見ることになるのが面白いところです。
人によってはギャップ萌えがあったかも知れませんね。
被害者側の心理描写に頁を割いているのも本短編の特徴で、
深く重たくなっている分、これまでのような鋭利な切れ味はなくなり、
どちらかというと鈍器で何度も殴られたような後味が残ります。

「僕」の事件への関わり方は、ますます深くなり、
冒頭の記述どおり完全にアウトの領域に入りますが、
最後まで「僕」が傍観者なのが良かったと思いますね。

あと、乙一本人によるあとがきが面白いです。

GOTH 僕の章 (角川文庫)
by camuson | 2010-03-16 23:48 | 書籍 | Trackback | Comments(0)